失われた色を求めて~植物染め・伝統100色を今の世に~

2017年05月19日
「失われた色を求めて~植物染め・伝統100色を今の世に~」
NHK BSプレミアム 2017年5月10日(水)
藍、紺、群青、露草…青系色だけで20以上の名称がある日本の伝統色の豊かさは、世界に例がない。千年以上伝わる技術を伝承する染織史家・吉岡幸雄(70)は、英国V&A博物館から永久保存用に「植物染めのシルク」の制作を依頼された。吉岡は、染料となる植物を求めて山中を探し、自ら草を植える。色抽出の手法も奈良時代にまで文献を遡る。日本人が愛(め)でてきた「色の世界」とは?失われた色を求めた、時空を越えた旅。

日本古来の色、その数の多さは世界でも類を見ないらしい。
ほとんどの染めが、植物の花や芽、木の皮など植物が原料だという。現在ではその技術の多くが途絶えている。伝統技術が途絶えていることは世界的なことだとか。…たしかにそうですね。
日本の歴史上、最も色が豊かだったのは天平から平安時代。
そこからすでに、へえ〜ですよね。天然素材のみの昔の方が、多彩な色があったとは。

植物染めの復元に取組む吉岡幸雄さんの作品は、ヴィクトリア・アルバート博物館に永久保存されることが決まりました。吉岡さんはいわば研究者…いや探究者か?(笑)、染色は工房の職人が再現します。

紫は大分で栽培された紫草の根から。
茜色は日本茜の栽培から。
藍は蓼藍からすくもを作り発酵させ…。
紅は紅花栽培から。
黄色は刈安から。
当たり前ですが、素材によって原料を栽培する地域も、色の取り出し方も染め方も発色のさせ方も違う。手をかけ時間をかける工程。その一つ一つに、真摯に向き合う工房。
紅花の発色を良くする「烏梅(うばい)」の伝説など、一つ一つに歴史がありあます。
栽培する人、染める人、関わる人の多さに驚きます。

このような染めが身近にあったなら、大事にするだろう、豊かな気持ちになるだろう。そんなふうに思いますが、今それができる人がどれだけいるか。
たくさんのものを持ち、飽きたり痛んだりすればあっさり捨てることに慣れたライフスタイルと、あまりにかけ離れすぎていますよね。
博物館に収められる吉岡さんの工房の染め。しかし本当は、生活の中で使ってこそなんですが…。

聖徳太子の時代に最盛期だったという「伎楽」、再現された天平時代の伎楽の衣装が驚くほど鮮やか。エキゾチックで異国に来たような気さえする。
中国の派手さとも違う、どちらかいうと中近東の色に近いかも。シルクロードの歴史ですね。
この色彩が、全て植物と古代の技法で再現とは、ただ感心するばかり。

紫草

蓼藍
紅花
刈安

紫のゆかり 吉岡幸雄の色彩界

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BS海外ドキュメンタリー「シャネル VS スキャパレリ」…ついでにダリ

2016年05月20日
BS海外ドキュメンタリー シリーズ「ライバルたちが時代をつくった」
シャネル VS スキャパレリ

NHK-BS1 2016年5月17日(火)午前0時00分~
再放送/2016年5月24日(火)午後5時00分~
20世紀のファッション界に革命を起こした2人のフランス人女性、ココ・シャネルとエルザ・スキャパレリ。全く対照的な2人が激しく火花を散らした時代を描く。
スポーティでシンプルなスーツで女性を解放したシャネルは、孤児院と修道院で育ち、お針子から成り上がった人物。片やスキャパレリは裕福な家庭に育ち、芸術家のダリやコクトーともコラボ。ショッキングピンクに代表される斬新な色使いと前衛的なデザインで一世を風靡した。ファッション界を大きく変えた、性格も生い立ちもまったく異なる2人の女性を、20世紀という時代の背景を交えて鮮やかに描く。
原題:CHANEL VS SCHIAPARELLI: THE BLACK AND THE PINK
制作:MA DROGUE A MOI(フランス 2014年)


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録画してなんとなく見始たのですが、おもしろかったです。
シャネルは、誰もが知る世界のブランド。ココ・シャネルの人生についても、さまざまな本や映画などで知られていますし、私も映画を見たりしてます。
なので、シャネルの部分は既知が多いのですが、同時代に活躍したスキャパレリとのライバル関係は、知らないことも多くて、興味深かったです。
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スキャパレリは、先日三菱一号館美術館で見た「PARIS オートクチュール—世界に一つだけの服」展で、とても印象に残っていました。
装飾的で個性的&ちょっとユーモア。
この展覧会には、以前から好きだったラクロワもあり、そこにに通じるような…ああこの雰囲気はとても好きだなと思いました。
以前の記事 PARIS オートクチュール—世界に一つだけの服 2016年05月05日
ドキュメタリーでは、スキャパレリは貴族の血をひく裕福な家に生まれとありました。美術品に囲まれた暮しが、華やかなデザインに影響を与えたと、なるほどわかるなあと展示を思い起こしました。
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スキャパレリは裕福でしたが、孤独な少女時代を送っていた。そして個性的で、女性として既成概念にとらわれない生き方をしたい、した!…という点ではシャネルと同じです。

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番組を見ていると、それまでの女性の概念を突き抜けたファッションを提案し、時代の寵児になったのはシャネルが先。
スキャパレリはそれを追うような形だけれども、よりアーティスティックだったのはスキャパレリ。女性デザイナーとして初めてTIMEの表紙を飾ります。
革新的な生き方は、自分の独壇場だったはずが、気がつけばスキャパレリの評価の高さに焦るシャネル。
シャネルは有名人として、芸術家ともつき合うようになりますが、芸術家たちはやがて、シャネルのシンプルに削ぎ落としていくスタイルから、スキャパレリの独創性に引かれていったようです。
その一人がサルバドール・ダリ。アーティストとして互いに刺激し合う関係になっていきます。華やかな外見や振る舞いと裏腹に、コンプレックスを持つ似た者同士ということですね。
ドレスにロブスター(ダリの大好物)描いたり、頭にハイヒール載せたり(帽子)、タブーはないらしい…いろいろしてます(笑)
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ダリがスキャパレリからインスピレーションを受けて制作したのが「薔薇の頭部の女」
自分は醜いと思い込んでいた少女時代のスキャパレリは、顔に花の種を植えて覆ってしまおうと考えた…というエピソードを、ダリがいたく気に入ったらしい。
あれ、その題名に記憶が…?
我が地元福島には、ダリの彫刻作品をメインにした、諸橋近代美術館がありますが、そこにそんなタイトルがあったはず。

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サルバドールダリ「バラの頭の女性」(1981年)諸橋近代美術館

スキャパレリとダリの親交があったのは1930年代、油彩画の「薔薇の頭部の女」はその頃の作品で、彫刻作品はずっと後ですが、このモチーフをダリが気に入っていたことがわかりますね。
ちなみに、こちらもスキャパレリとの交流から生まれたらしい。どちらも常設展示しています。
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サルバドールダリ「人の形をしたキャビネット」(1982年)諸橋近代美術館

女性の心や秘密を引き出しを開けるように見えたらいいのに…ということらしい。
ダリの作品にはモチーフやテーマがありますが、スキャパレリの影響がこんなにあったとは知らず、私は何度も見ていたわけか。
ちなみに、彫刻の「人の形をしたキャビネット」は、以前「ダリを触ってみる」という企画で、触りまくったことがあります。

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どっちが先かは不明

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諸橋近代美術館 ダリの作品一覧
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第二次世界大戦をはさみ、シャネルとスキャパレリには、時代の波という大きな変化が訪れます。
社会現象として女性たちのモードに変革をもたらし、現代まで生き残ったのはシャネル。
スキャパレリの孫は、祖母はアティーストだったといいます。
なるどなあと思います。スキャパレリのファッションは、誰にも似ていないアート作品ですよね。
シャネルの最大の功績は、現代まで受け継がれる「スタイル」ですよね。
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エルザスキャパレリ : Elsa Schiaparelli - ファッションプレス
Bertrand Guyon (ベルトラン・ギュイヨン) による新生 Schiaparelli (スキャパレリ) がデビューコレクションを発表
1930年代、かの Coco Chanel (ココ・シャネル) と並んでパリを席巻したクチュールデザイナーの Elsa Schiaparelli (エルザ・スキャパレリ)。当時のモード界において女帝として名を轟かせ、それと同時にショッキングピンクを生んだ女、モード界のシュールレアリストなど数々の異名を馳せてきた彼女のメゾンの扉が、再び開かれたのが2年前のこと。
2013年の7月に開催されたパリ・オートクチュール・ファッションウィークにて、Christian Lacroix (クリスチャン・ラクロワ) とのコラボによるカプセルコレクションとともにその幕が切って落とされた復活劇は、今回発表された2015-16年秋冬オートクチュールコレクションによって第3幕を迎えることとなる。


スキャパレリはもうないのかと思ったら復活していたのですね。
しかもラクロワとコラボ。三菱一号館美術館で近いものを感じたのは、ある意味当然か(笑)
もうメゾンの時代ではないので、どのような展開になるのかはわかりませんが…。

一つのドキュメンタリー番組が、最近見た美術展や、自分が何度も見ているダリの彫刻とつながっていたり…わからないものですね。



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BS世界のドキュメンタリー「ルーブル美術館を救った男」

2016年03月24日
BS世界のドキュメンタリー「ルーブル美術館を救った男」
NHK BS1
2016年3月23日(水)午後11時00分~
再放送/2016年3月31日(木)午後5時00分~
第二次世界大戦が迫る中、ルーブル美術館の名宝をナチスの手から守るため、決死のプロジェクトを実行した館長ジャック・ジョジャールの闘いを描く。
2015年 国際エミー賞 芸術番組部門
開戦10日前。ルーブルでは職員100名が「モナリザ」や「サモトラケのニケ」を含む国宝級の美術品に暗号コードをつけてパリ郊外の城や美術館へ秘かに運び出した。避難先では人々が飢えに苦しみながらも美術品を守り、モナリザが保管されていた美術館が火事になった際は、村人総出で消火に当たった。映像すらほとんど残っていない館長の功績を、メモやインタビューをもとに、実写とアニメの合成というユニークな手法で描く。
原題:Illustre & Inconnu Comment  Jacques Jaujard a sauvé le Louvre
制作:Ladybirds Films (フランス 2014年)


なにげなく見てたんですが、すごくおもしろかったです。
第二次大戦中のナチスによる美術品の略奪から、美術品を守りぬいた館長ジャック・ジョジャールの活躍。
ナチスとの駆け引きはスリリングで、ドラマのよう。
一難去ってまた一難、次々起きる難題をクリアしていくジョジャールがかっこいい(汗)
もちろん一人でできることではなく、学芸員や市民をまとめあげる手腕もすごかったらしい。そして学芸員が苦しい状況でも美術品を守り抜いたのは、芸術への愛とジョジャールの人柄によるもの。このような人がいたんですね。

さりげなく挿入されるアニメも品がよくていい。
それにしても写真のジョジャールは渋いハンサム、そしてレジスタンスの美女とのロマンス、ナチスの略奪をスパイする学芸員…
すぐにでも映画になりそう(笑)
日本で演じるなら、ジョジャールは草刈正雄、ロマンスの相手は米倉涼子か藤原紀香…というくらい、この話は絵になります。

最近見た映画「ミケランジェロ・プロジェクト」と『黄金のアデーレ 名画の帰還』も、ナチスの略奪をテーマにしていますが、今回のドキュメンタリーは、ルーブルという別角度から。
「ミケランジェロ・プロジェクト」に、略奪を記録していた女性学芸員が登場しますが、実際いたんですね。

以前の記事 ナチスによる美術品の略奪をテーマにした映画2本
映画「ミケランジェロ・プロジェクト」2015年11月20日
映画『黄金のアデーレ 名画の帰還』 2016年01月12日

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NHKスペシャル 新・映像の世紀 第6集 あなたのワンカットが 世界を変える

2016年03月21日
NHKスペシャル
新・映像の世紀 第6集 あなたのワンカットが 世界を変える

NHK総合 2016年3月20日(日) 21:00〜21:49
誰もが撮影者となり、誰もが発信者となる時代。YouTubeには1分間に400時間を越える映像がアップされ続けている。街の至るところに取り付けられたカメラは、私たちの一挙手一投足を撮影し続けている。もはや世界で起こる出来事のすべてが、映像化されるといっても過言ではない。
21世紀最初の年、世界の記憶に刻まれた映像は、アメリカで起きた同時多発テロだった。ワールドトレードセンターに旅客機が突入する映像は、人々の憎悪を増幅させる装置となった。2004年のスマトラ沖大地震、2011年の東日本大震災では、一般の市民が撮影した映像が災害の全容を伝えた。一方映像は、国境を越え人々の心をつなぐこともある。「アラブの春」では、ひとりの若者が発信した映像が独裁国家を転覆させるきっかけを作った。2013年のボストンマラソンの爆弾テロ事件では、進化した映像技術が事件をスピード解決した。最終回では、21世紀に起きた歴史的事件を舞台に秘蔵映像を駆使しながら、世界を時に引き裂き、時につなぐ映像の巨大な力を描く。


最近ニュースを見ていると、視聴者から投稿された映像とか、投稿を呼びかける告知なんかが多くて、テレビ局の報道は仕事してるのか?…なんてことを思っているわけです。
でも、だからこそ知ることができることも多いわけで…。
どこにでもカメラがあり、誰でも簡単に撮影できて、YouTubeはじめ、動画サイトや動画のやりとりが当たり前になり…弊害があっても後戻りできない。そういう時代なんですよね。

今回の番組は、マスメディアにはできない、個人の動画、マイナー動画が世界にもたらした事象をテーマにしています。
ネタがてんこ盛り過ぎて、ちょっと強引な感じもするけれど、様々な出来事を一挙に振り返る壮観な内容でした。

9.11、ワールドトレードセンターに突っ込む飛行機、あの時間、日本は夜、まったりテレビの前でくつろいでいた時間に、2機目が突っ込む。ほとんどライブで世界に配信、あの衝撃は忘れられません。
ところが、この衝撃的な映像が繰り返し、繰り返し放送されることによって、憎しみや悲劇性が増幅されていったのではないかと…。
憎しみは新たな憎しみを生み、欧米とイスラム圏の対立は、国対国を超え、個人レベルでも深まっていく。

悲惨な映像を繰り返し放送って、日本で震災と津波の映像が繰り返し放送されて、具合悪くなる現象と同じですね。
ただこうした悲惨な映像が世界に配信されることによって、世界中から支援がある。
一長一短なんですよね。

番組中盤、現在のシリア(ホムズ)の映像、破壊され尽くした町の映像に言葉がない。
シリアでは国民の半分が難民ではなかという。

誰でも発信できるメディアがある。個人レベルの動画の配信は、もはや国家でも制限できない。
YouTubeには、善意やただの楽しみから、個人のメッセージ、テロリストのプロパガンダまで溢れている。
自殺をしたゲイの少年のYouTubeのメッセージに、世界が反応する。無力と思われた個人の発信が世界を変えることもできるかもしれない。

だからと言って、全てが明らかになるわけではないんですよね。
映像は真実であっても、しょせん出来事の一部、一面でしかないと思います。あるいは嘘かもしれないし、プロパガンダかもしれない。
結局のところ、受け止め方になるような気もします。

世界で流行したファレルの「HAPPY」の映像。
世界の様々な「HAPPY」を見ていると、国家も宗教も人種も、いろいろな垣根を超えられそうな気がしてくる。そんな夢を見たくなる。

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NHKスペシャル「新・映像の世紀」

2015年12月29日
秋から放送がはじまった「新・映像の世紀」。リアルタイムで記事を書く時間が取れないのですが、新シリーズもディープな歴史の世界。
今後再放送もあると思うので、機会があればご覧頂きたいです。
日本未公開の映像多数。これを放送していいのか?という悲惨な映像も多くあり、ある程度覚悟してみる必要があります。

NHKスペシャル「新・映像の世紀」 特設サイト
第1集 百年の悲劇はここから始まった
 初回放送/2015年10月25日(日) 午後9時00分~10時13分
発明されたばかりのムービーカメラが初めて本格的に動員されたのが、第一次世界大戦である。1914年6月、バルカン半島でおきたテロ事件をきっかけに、戦火は瞬く間に世界中に拡大、毒ガス、戦車、爆撃機などの新兵器が登場、30カ国を超える国家が巻き込まれ、犠牲者は民間人をふくめ3800万人に及んだ。この戦争は、今も世界を覆う不幸の種子を世界にばらまいた。そこに関わった人々の人間ドラマを描いていく。


いったん戦争というスイッチが入ってしまうと、人はこんなに残酷になれるのだなと思う。
戦争という単体ではなく、そうかこんな風にきっかけがあり、歴史がつながっていくのだなということがよくわかります。

第2集 グレートファミリー 新たな支配者
 初回放送/2015年11月29日(日) 午後9時00分~9時49分
 第一次世界大戦が終結し、1920年代、未曾有の好景気に沸いたアメリカは欧州列強に取って代わり、世界のリーダーに躍り出た。その頃現れたのが、巨大財閥・グレートファミリーだった。
いち早く新しいエネルギー・石油に目をつけ、資本主義の悪魔とも呼ばれながら人類史上最大の富豪となったロックフェラー家。大統領よりも強い発言力を持ち、金融界を牛耳ったモルガン家。死の商人から転身し、新製品を次々に生んだデュポン家。大量生産を軌道に乗せ、車を大衆の乗り物とした自動車王フォード。


影の支配者、アメリカの巨大財閥。表は慈善家、セレブの顔、素顔は金に魂を売った富の亡者。彼らがいかに政治を支配し、歴史を都合良く作ってきたのか、財閥の歴史。

第3集 時代は独裁者を求めた
 初回放送/2015年12月20日(日) 午後9時00分~10時13分
 [再] 1月8日(金) 午前1:30(7日深夜)
ミュンヘン近郊の山荘で、くつろぐ柔和な表情のヒトラー。その傍らには、23歳年下の愛人エヴァ・ブラウンの姿がある。物語は、地下壕でヒトラーと心中したエヴァの遺品の中から発見されたプライベートフィルムから始まる。
なぜ世界は独裁者を迎え入れたのか、なぜ止められなかったのか。未公開映像から浮かび上がる、独裁者に未来を託し、世界を地獄に追い込んでしまった人々の物語である。


冒頭、ヒトラーと愛人エヴァ・ブラウンの映像。エヴァが、ドイツ的なクールビューティではなく、優しそうな穏やかな美人で、たぶん孤独であったであろう独裁者が、彼女にいかに癒されたのかがわかる。そしてエヴァの笑顔が平和そのものであることと対照的に、ナチスの残酷な行為が映像として残っている。そのギャップが激し過ぎて、なんと言っていいのか。

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<今後の放送予定>
第4集 世界は嘘と秘密に覆われた(仮)
 放送予定/2016年1月24日(日) 午後9時00分~9時49分
 資本主義のアメリカ、社会主義のソビエト。
核兵器による恐怖の均衡が続く中、米ソは直接戦うことを避け、アジア、南米、アフリカなど世界各地で代理戦争を繰り返した。
冷戦終結から25年、情報公開が進み、舞台裏の全貌がみえてきた。CIAとKGB、FBIやシュタージ。世界を秘密と嘘が覆った。第3次世界大戦という破局に怯えた冷戦の時代を、スパイ戦という視点から見つめ直す。


第5集 NOの嵐が吹き荒れる 若者たちの反乱
2月21日(日)午後9:00(総合)
 アジアや中南米など途上国のアーカイブスには、撮影されながらも世界に発信されなかった映像が大量に眠っている。南米の荒野を若き医学生がボロボロのバイクで疾走する。キューバで、革命家チェ・ゲバラの映像が大量に見つかった。一方中国にも若者を熱狂させるスターが生まれた。“旧弊を打ち壊す革新的運動”を打ち出し文化大革命を行った毛沢東である。しかし、内部では壮絶な権力闘争が繰り広げられていた。

第6集 あなたのワンカットが世界を変える 21世紀の潮流 
3月20日(日)午後9:00(総合)
 誰もが撮影者となり、世界のあらゆる出来事が映像化される時代。スマートフォン、監視カメラ、そしてYouTubeには1分間に400時間を越える映像がアップされ続ける。21世紀こそ真の「映像の世紀」なのかもしれない。21世紀最初の年、ワールドトレードセンターに1機目の旅客機が突入する瞬間を偶然3台のカメラが撮影していた。その時から、映像は、人々の憎悪を増幅させる装置となった。アメリカ政府とテロリストは映像を駆使して激しいプロパガンダ戦を繰り広げる。
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「新・映像の世紀」 の放送に合わせて、1995年放送の「映像の世紀」を一挙放送。
凄まじいボリュームに倒れそうですが、今見ても十分すごいはず。

NHKスペシャル「映像の世紀」デジタルリマスター版放送決定のお知らせ
 1995年に放送し、大きな反響を呼んだNHKスペシャル「映像の世紀」。最新のデジタルリマスタリング技術によって、画質・音質も新たにハイビジョン版としてよみがえらせました。
20世紀は人類が初めて歴史を「動く映像」として見ることができた最初の世紀です。映像は20世紀をいかに記録してきたのか。世界中に保存されている映像記録を発掘、収集、そして再構成した画期的なドキュメンタリーのシリーズ。
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