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2012年1月12日 ニュースにならない日常

2012年01月12日
暮れの朝日新聞のコラムに、放射能汚染関連で、東京に住む母子の記事がありました。
幼稚園児の子どもが帰宅すると、服は全て脱がせ洗濯、シャワーを浴びさせ、仕上げはミネラルウォーターで洗い流す。
また年明けのコラムには、ドイツ人の夫を仕事のため東京に残し、母子はドイツで暮らすという記事がありました。言葉も知らない、慣れない国で暮らすのは大変だという記事。
いずれのケースも、考えた末に決断し、そのような暮らしをしていると思いますが、ちょっと特別な例、多数派ではないだろうとは思います。ただ、そこまでしないと安心できないのかと、福島県に住む私には複雑でした。

地元の知人は年に一度の沖縄旅行を楽しみにしており、昨年秋にも行ってきました。
実は沖縄にも福島から自主避難した方が500人くらいいて、手厚くサポートして頂いています。
知人が会った現地の人は、福島から自主避難している人から福島の様子を聞いていて、福島からきた知人対し「福島は大変ですね」というような内容を、しつこく言うので困ったと(汗)
沖縄に自主避難するくらいであれば、その人にとっては相当な危機感があったはず、現地でサポートしている方は、いかに福島が危険か、大変かを常々聞いているのだろうということでした。
ただし知人は避難ではなく、あくまで「娯楽」「息抜き」として沖縄に来たわけなので、このままでは楽しめないと(汗)
福島を気遣ってくれているのかもしれないけれど、深刻な話は正直迷惑だった、聞きたくなかったと言っていました。

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お正月は年賀状を見ながら、久しぶりに三陸に住む古い友人と連絡を取り、今さらですが互いに無事に暮らしていることを確認したりしていました。
友人の実家は福島県会津、放射能の影響も少ない地域ですが、例年お歳暮として贈っていた特産の身知らず柿(もちろん安全を確認済み)は、県外の親戚(年配の方だそう)にいらないとわざわざ断られ、実家の母が嘆いていた…なんて話を聞きました。

暮れのローカルニュースでは、福島県に帰省する人でにぎわう駅の様子が流れていました。大変な一年だったけれども、ようやく落ち着きを取り戻してきたし、お正月は故郷で…という感じでしょうか。

近くに住む友人はお正月、県内の高速ICで、郷土の野菜とおぼしきものが捨てられているのを見たそうです。
ほぼ間違いなく、帰省した方が田舎でお土産としてもらってきた郷土の野菜、田舎の両親が作った自家用野菜など…ではないかと。
ありがとうと言いながら受け取ったものの、食べるつもりもないし、自宅にさえ持ち帰りたくない…そういうことなんだよね、と友人は言っていました。
(野菜や産品は現在出荷制限されてない、安全であると仮定しての話です、念のため)

「いらない」とわざわざ言えば相手が傷つく、「ありがとう」と言いながら受け取り陰で捨てる方が優しい、どちらがいいのだろうか?
「おいしかったよ」そういう電話をするんだろうな。
受け取ってくれるほうが、田舎の両親は喜ぶんじゃないかな?…友人はそう言います。
そうなのかな?私にはなんとも言えません。

福島県には連日のように芸能人が慰問に訪れています。
学校や団体を中心に、例えばスポーツ少年団が遠征をすれば手厚くサポートを受けられ、地元の合唱団やブラスバンド、文化活動をしているクラブなどが県内外に招かれ、または海外のイベントにまで招かれたり、公的なところでは福島県はどこでも温かく迎えていただいているのですが、実際の生活となると、わかりやすい差別があったりして、その二面性に疲れてしまいます。

こういう話をすればするほど、では福島県以外の人は、どうしたらいいのだ?何をすればいのか?と悩ませることにもなるのですが。
いろいろな考え方があると思います。
福島県人であれば、日々のこういうことにはもう慣れています。一つ解決しても次々と問題が発覚します。これからも続くでしょう。
私も、いちいち怒りがこみ上げ…などという時期はとうに過ぎています。
ただ、すべてを諦めているわけではないし、何とかなるものならと考えながら日々を過ごしています。
そういう福島県を、県外の皆さんも少しだけ気にかけて頂けたらありがたいとなと思っています。

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