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「流転の運慶仏」を見に行く 東京国立博物館

2008年09月18日
今年3月、NYクリスティーズのオークションにかけられ、12億5千万円で落札された運慶作といわれるの大日如来像、ニュースは流し見程度でしたが、この夏、東京国立博物館に展示されていると知りました。同じ敷地内で開催されているフェルメール展に行くこともあり、話しの種に…位のつもりでこちらも見に行きました。

高さ66cmは、決して大きいとは感じません。私は仏教美術に詳しくなく信心深いわけでもありません。それでも対面してみると、この仏像のシンプルな美しさに感銘を受けます。とても優しくて品がある、柔らかい曲線そしてボリュームというか、しっかりした存在感があります。
美しい仏像はどこから見てもバランスがとれていますね。

この大日如来像が運慶作であるという根拠、専門家の鑑定・調査については、先日NHKのドキュメンタリーで詳しく放送されました。
気になったのは、日本人所有で、日本で日の目をみて鑑定されたのに、なぜクリスティーズの競売にかけられたのか?この部分をドキュメンタリーではとりあげていませんでした。
こんな事なら、もう少しニュースをよく見てれば良かったと、やや後悔しながらネットで調べてみたところ。
元々は足利市の樺崎寺にあり、明治初期の廃仏毀釈によってこの寺が廃寺、売り払われたのか、個人の手に渡たのではないか。
芸術新潮(2008.5)によると、40代の外資系(金融関係?)ビジネスマンが、地方の古美術商で数百万で購入、専門家に調査を依頼したところ、運慶作ではないかと結論。文化庁に購入を依頼したが金額が折り合わず、オークションに出品…とあります。
運慶作であれば、ほぼ重要文化財指定、輸出規制の対象ですが、最近見つかった、出どころが怪しい(盗品かも?)ということで、文化庁も慎重にならざるを得なかったようです。
しかし、ここで海外のオークションに出品するという選択ができるというのは、やはりこの所有者はただ者ではないですね(笑)。
そもそも古物商からいくらで買ったのか?文化庁が提示した金額とは?
運慶仏の美しさに感銘を受けたと言いながら、つい下世話な好奇心がわいてきます。
オークションは報道された通り、「重要文化財が海外流出か?」と騒がれましたが、宗教法人真如苑が落札しました。いろいろ読んでみると、コレクションというよりは信仰のシンボルなのかな。施設整うまでの5年位は国立博物館で預かるようです。
ちなみに、オークションで最後まで競っていたのは、アメリカの個人コレクターでした。

ドキュメンタリーは、9月20日(土)NHK-BS2で再放送があるようです。
流転の運慶仏~“大日如来像”の謎を探る~    
http://www3.nhk.or.jp/hensei/program/p/20080920/001/12-1215.html

東京国立博物館 特集陳列 六波羅蜜寺の仏像
http://www.tnm.go.jp/jp/servlet/Con?pageId=A01&processId=02&event_id=5587
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