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村山 斉「宇宙はなぜこんなにうまくできているのか」

2013年01月21日

宇宙はなぜこんなにうまくできているのか (知のトレッキング叢書)宇宙はなぜこんなにうまくできているのか (知のトレッキング叢書)
(2012/01/26)
村山 斉

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宇宙論、宇宙の入門書は数多くありますが、コペルニクスの頃からとは言わないまでも、近代宇宙史だとか、専門用語だとか、物理の基本的な前提を丁寧に解説するあまり、宇宙のおもしろさや、今現在の注目ポイントに行き着くまでに非常に時間がかかる(汗)
そのため途中で挫折…(涙)
といって、前提無しで最新の宇宙を楽しむのも難しい。

この本のいい点のまず1つは、その七面倒くさい前提や宇宙の成り立ちを要領よく解説して、おもしろいとこまで、あっという間に連れて行ってくれることです。

私たちの暮らしも宇宙も、物理という共通の法則で成り立っている。
太陽のしくみ、惑星の不思議、ブラックホールと暗黒物質。すべて物理という法則によって成り立っている。

そして今、宇宙を知る上で避けて通れない「暗黒物質」。見えないし、わからないから暗黒物質なんですが、見えないもの「発見」してしまう物理ってすごい(汗)
宇宙の始まり、宇宙の果て、宇宙の未来。
宇宙の歴史は137億年…と言われていますが、見てきたような解説もできてしまう(笑)
そして次の課題が素粒子となるわけだ。

惑星があり、うまい具合に人間という生物が存在する環境がある。偶然にしてはできすぎているのでは?宇宙は人間が存在するためのあるようにも思えてくる。
こうなると、今現在の科学では説明しきれない、宗教や哲学の領域になります。

物理の世界ではそこに、「マルチバース」という解釈が登場。
暗黒エネルギーも重力も質量も違う宇宙が無数に存在するという考え方ですね。数多くあるのだから、一つくらい人間に都合のいい宇宙があるのではないか…けっこうアバウトな理論ですよね(笑)
ナゾだらけ、それを楽しむのは人間ということらしい。

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サイエンス・ネイチャー | Comments(2) | Trackback(0)
Comment
ご紹介の本、面白かったです!
初めまして。ニルギリさんの、バランスよく、かつ誠実な文章が大好きで、いつもとても楽しみに読ませていただいています。
もともとはスケートのブログを探していて読ませていただくようになったのですが、先日、たまたま業界団体で一緒に機関誌作りをしている方が、理論物理学の宇宙物理専攻でドクターまで出られた方だと知り、「天文学が対象にするのがspaceで、物理学が対象にするのはuniverseなんですよ」などというお話を「面白い!」と興奮して伺ってきたばかりのところに、ニルギリさんのこのブログを拝見し、「買うしかない!」と早速読んでみました。面白かった!久しぶりにこういうワクワクする感じを味わいました。
ご紹介ありがとうございました!!
>saco さん
はじめまして、コメントありがとうございます。そしていつも読んで頂きありがとうございます。

>理論物理学の宇宙物理専攻でドクター

そんな人と知り合うチャンスがあるとは、saco さんは何者でしょうか?(笑)

>「天文学が対象にするのがspaceで、物理学が対象にするのはuniverseなんですよ」

ああ、なるほど!
宇宙関係の本は、初心者向けに書かれた本ほどくせ者なんですよね。
今、宇宙研究で何が熱いか?何がおもしろいか?という知的好奇心を刺激してこそだと思うので。そういう意味で宇宙物理の最先端にいる村山さんの話や本は、おもしろいですね。


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