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ミスユニバースにスポーツを見る

2008年09月24日
「私はこうして“世界一”の美女をつくる」(NHKスペシャル)
ミスユニバースは、おととし知花くららさんが第2位になり、昨年は森理世さんが1位に…すごいな、ついに日本人もここまで来たかと思いました。
この時(うろ覚えですが)スタッフの方が、頑張った、努力が報われた、私達はいいチーム…というような、まるで「オリンピックで金メダル」を勝ち獲ったようなコメントをしていたことが、ずっと気になっていました。日本代表になれば、美に磨きをかけるとか、洗練された振る舞いなどをトレーニングすると何となくわかっていましたが、「美」とは天然のもの、プラス原石を磨く様なもの、個人的な努力と思っていたので、チーム一丸となって「勝ち取る」というこのコメントの背景を知りたかったのです。

番組は私の好奇心に十分応えてくれました。
数々のスーパーモデルを育てたというミスユニバース日本代表ディレクター、イネス・リグロンは、誰も完璧ではない、見た目の美しさではなく、日本人らしい美しさ、内面の個性を磨くことで、新しい美の価値観を作りたい。普通の人(とは言っても条件はいっぱいあるはずだけど)が、内面から自信を持つことで美しくなる、ミスユニバースにもなれると言います。

番組では、2008年の日本代表に選ばれた美馬寛子さんの、代表決定から世界大会までの半年間を取材しています。ウォーキングや化粧、立ち振る舞いの徹底的なトレーニングは、審査という大舞台に自信を持って臨めるように…ただそれだけのためといっても過言でないほど、メンタル重視のトレーニングをしているのが印象的でした。
寝食を共にするフランス合宿、全力で取り組み、時に激しい言葉を投げるイネスは、まるで外国人鬼コーチ、これはもうスポーツですね。
見ている途中から、北京オリンピックのシンクロ日本代表と中国代表のこと、私の大好きなフィギュアスケートを連想していました。外国の有名コーチにつくなんて、ほとんどフィギュアスケートの世界ですね。
きれいな顔や長い手足は努力をして手に入るものでもなく、長らく日本選手は立ち姿から欧米の美しい選手に差をつけられていると言われてきました。大ざっぱですが、日本選手は常にここへの挑戦をしてきたのではないでしょうか?
最近では、(ミスユニバース日本代表を含め)見た目に遜色のない日本選手も多くなりましたが、美も採点対象となるシンクロやフィギュアスケートで、素晴らしい実績を残すようになってきた背景には、欧米のマネではなく、日本人らしい美や個性を追求すると同時に、どうやって自信を持つかというメンタルの強化がカギをに握ってきました。
もっと突き詰めれば、美しいだけでも勝てないし、個性や技術だけでも勝てないということですね。
北京オリンピックのシンクロ日本代表(チーム)は、技術的にはトップクラスでした。日本人らしい美とパワーあふれるプログラム、気迫あふれる演技、今できる最大限の事ができたと思いました。しかし4位という結果は「負け」と言っていい。
私の個人的な感想は「マンネリ」なのではないのかと思います。空手をテーマにしたり、独創性とパワーで世界に衝撃を与えたのは素晴らしいけれど、それは過去のこと、同じパターンを続けていてもインパクトは弱くなる一方、他国も努力と工夫を重ねているわけですから。勝つためには新鮮な印象が足りなかったのではないかと思いました。
何をすべきか、その答えの一つ(あくまで手段の一つ)が、下記ののベネズエラ代表ディレクターの言葉にあるような気がします。

女性の「美」とは何なのか。
番組のもう一人の主役、ベネズエラ代表ディレクターは、「見た目のインパクト」と言いきります。ナチュラルビューティーコンテストではないのだからと。
…ああそうか、ナチュラルは関係ない、そういうことか、私がミスユニバースに抱いていた疑問がここで解けました。
賛否はあるでしょうが、ミスユニバース常連国、ミスコンは国技かという勢いのベネズエラでは、美しさこそが女性の価値といった感じなんですね。そして、ディレクターによって徹底的に作り上げられたベネズエラ代表の華やかな美しさといったら…抵抗できないですね(苦笑)。

「美」の考え方は人それぞれだけど、もしかして「生き方」なのかもしれませんね。
2008ミスユニバース世界大会はベネズエラが優勝、日本は入賞を逃しましたが、半年間のトレーニングを経た美馬さんは、堂々として魅力にあふれ、とても素敵でした。
大会を終え「あなたを誇りに思う」というイネスと、泣きながら抱き合う美馬さんの姿は、やっぱりオリンピック中継を見ているみたいでした。
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