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映画「風立ちぬ」

2013年08月03日
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風立ちぬ 公式サイト
ゼロ戦設計者として知られる堀越二郎と、同時代に生きた文学者・堀辰雄の人生をモデルに生み出された主人公の青年技師・二郎が、関東大震災や経済不況に見舞われ、やがて戦争へと突入していく1920年代という時代にいかに生きたか、その半生を描く。
宮崎監督が模型雑誌「月刊モデルグラフィックス」で連載していた漫画が原作。「新世紀エヴァンゲリオン」の監督として知られる庵野秀明が主人公・二郎の声優を務めた。松任谷由美が「魔女の宅急便」以来24年ぶりにジブリ作品に主題歌を提供。


実は全く見るつもりがなかったのですが、メディアーティストの八谷和彦さんが、モノ作りをするという部分で共感できると話しているのを聞き、俄然見てみようという気持ちになったのでした。
八谷さんはナウシカのメーヴェを作ってみようという発想から、本格的に一人乗り飛行機作りはじめたおもしろい人です。
最近ではこんな感じ 
M-02J taxiing and jump flight test 地上滑走&ジャンプ飛行テスト 2013/07/31

映画について事前の告知などもほとんど見ていませんでした。
万人向けではないし、ジブリの系統を考えると異色だし好みは分かれそうですが、これはこれであり。大人向けの映画ですね。

ただひたむきに「美しい飛行機」を作りたかった堀越二郎。
ある日、美しい女性と出会い、美しい恋をする。
二郎が求めたのは、この二つだけで、たぶんあとは何もいらない。

裕福な家に生まれ、飛行機を作るという好きな道で才能を開花させることができた。二郎には時代も背景も関係ない、戦争がその後押しになっていても、理屈ではわかっていても、二郎には関係ない。やさしさはあっても、イデオロギーもないし、戦争を肯定するしないも、無関心なのだから。
それが天才クリエイター宿命であり、傲慢である意味残酷な生き方、そして宮崎監督そのものなのでしょう。

宮崎監督が描きたかったのは、そんなクリエイターの生き様なのかなと思います。
二郎が夢の中で出会う有名な飛行機製作者カプローニ、夢の飛行機が飛ぶ二人の夢の世界は、傲慢な創造者のみが立ち入ることができる夢の国。

戦争を肯定する映画だとは思わないけれど、そう批判されてもしょうがないでしょうね。それも織り込み済みなのではないかと思う。
もしかしたら、日本の「良心」のような扱いになりつつあるジブリの抵抗なのかもしれない。

恋人の菜穂子のキャラはちょっと消化不良な印象。古臭いというか、男に都合よすぎるというか、もうちょっと主体性があってもいいなと感じました。
あとキスシーンとかねえ…、中途半端というか、あれならない方がいいような(汗)

話題の庵野監督の声は、ベストかどうかはわからないけれど、それほど違和感はなかったです。
カプローニの野村萬斎さん、服部の國村隼さんの声が素敵でした。
エンディングのユーミンの「ひこうき雲」も、悲しみを帯びた明るさが、この映画らしい、そう感じました。

タイトルの由来は…風立ちぬ、いざ生きめやも。
(風が吹き始めた。さあ、どうして生きてみないってことがあろうか。)
堀辰雄著「風立ちぬ」より
ポール・ヴァレリーの詩『海辺の墓地』の一節“Le vent se lève, il faut tenter de vivre”を、堀辰雄が訳したもの。

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菜穂子が二郎と再会する避暑地のシーン。これはモネを意識しているのかな。

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クロード・モネ「日傘の女性」(オルセー美術館展)

宮崎駿「時代が僕に追いついた」「風立ちぬ」公開  2013/7/27 日経新聞


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