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ホセ・マリア・シシリア 福島・冬の花

2013年11月27日
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ホセ・マリア・シシリア 福島・冬の花
2013年10月4日(金)~12月1日(日) 福島県立美術館
スペインの現代アートシーンでひときわ異彩を放つアーティスト、ホセ・マリア・シシリア(1954 年マドリード生まれ)。数年前から彼の芸術的探求は、自分の関心の対象物が発する「言葉」の解読に向けられています。福島についての芸術プロジェクトは、瞬間、アクシデント、はかなさ、記憶、忘却について展開されます。
 「ホセ・マリア・シシリア 福島・冬の花」展は、2011 年3 月に東北地方沿岸を襲い、原発事故を引き起こした津波の様々な音を元に作り出された作品で構成されます。シシリアは、津波発生時に大洋で記録された音声データ、避難放送のメッセージ、鳥の音声などを解析し、和紙にインクで描かれた大判絵画、赤いグラスファイバー製の吊り下げ式波型オブジェ、トタン素材を使用したインスタレーション、福島第一原発の原子炉1号機の温度・圧力・放射線量データを視覚化した純金製、または樹脂製の小さな作品など、様々な表現形態、技法、外観の作品を生み出しました。さらに本展覧会には、東北地方の被災地の学校でシシリアが児童を対象に開催したワークショップの作品もあわせて展示されます。
 本展は「日本スペイン交流400 周年」の一環として、Acción Cultural Española (AC/E, スペイン文化活動公社)の協力のもと開催されます。


簡単に言えば「難解」だったかなあと思います。
震災や原発事故のデータ、震災の映像や音声を解析して、全く別の2次元、3次元の作品にする。
素材や技法は様々ですが、そこから情動的なものは直接感じられません。それがこのアーティスト視点であり、表現であり言葉なのでしょう。
データという人にとって意味あるものから、意味を示さない無機質なアート作品を作る。
一切の感情を排し、鑑賞者は、データと無機質なアートを行き交い、そこから別の世界、別の視点をかいま見るような感じだろうか。

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赤いオブジェの背後にある白いパネルも作品。
何かの冗談かと思ってしまうのですが、近寄ってみると、かすかな線刻のように言葉や数字の羅列が見える。しかし決して全体を見ることはできない。もどかしい、それも表現か。
子どもが自由に描いたような作品も、何か明確なテーマがあるようには見えません。

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赤い花びらのようなオブジェも、それを小さくした18金のオブジェも、人間の意図が介入していないフラットなデータから作られる。あるがままのデータ、現実、それらがアーティストによって作品という形になっても、感情に訴える意図は示さない。
しかし、人の目を意識しない作品が、巡り巡って不思議な美を持ってそこにある。
自然災害である震災も、人のコントロールを失ってしまった原発事故もあるがままの美を備えてそこにある。

それが否応なく流れる時間であり、私たちはそこに組み込まれている。逃れることはできない。であるなら、その美を感じとる器官があるのは当然だろうか。

日本スペイン交流400周年 ホセ・マリア・シシリア 福島・冬の花
José María Sicilia. Fukushima. Flores de Invierno

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