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福島のこのごろ ニュースにならない日常(2013.12)

2013年12月31日
震災から2年半、被災された方もだんだんと身の振り方を考えているような…、そんな最近の福島です。
県内外に避難、自主避難していた方もだいぶ戻ってきているようです。

知人の妻子は、山形県米沢市に自主避難していましたが、年内に福島市内の自宅に帰ってきました。
放射線量は多くの地域で半減、除染も一応終わったことなどを受けてですが、避難生活に心身共に疲れたことも大きいらしい。
福島で普通に暮らしている人の多くは、(注意する前提はありますが)現在の放射線量に神経質になっている人は少ない…と思う。世間の空気を読むことに長けた営業職の知人は、そういう風潮の中で避難を決めた妻について、これまで多くを語りませんでした。
現在小5の子どもは親の都合に振り回されたとずっと怒っていたそうで…。幼児ならともかく小学校高学年ともなれば、そうですよね。
避難や放射線に対する考えは、今も様々あり、どれが正しいのか、あるいは得なのかは何とも言えないです。

除染作業は、市街地を中心にかなり進んでいます。
我が家のような田舎では、子どもがいるお宅優先、我が家はいつになるかわかりません。
というより、こんな田舎の山や畑がある地域で点在する住宅の除染が、どれだけ効果があるのか?…と皆が話してますが。
今現在、ある程度線量下がったのは自然減(半減期)だと思います。

福島県内の除染費用は莫大です。この仕事を受けているのは、地元の建築・土建関連会社、ゼネコンなどですが、除染作業員は下請けとして全国から集まっているようです(最近特に他県ナンバーの車がとても多い)
震災後は復興ビジネスにより、除染作業だけでなく様々な人が被災地に入り乱れています。残念ながら「よそ者」が集まって起きるのが犯罪で、大小様々な事件が、特に人が多く出入りしている郡山やいわき市で多く発生しているようです。

先日は私の仕事場の近くで強盗事件があり、警官の聞き込みがありました。不審人物を見なかったですか?と聞かれましたが、心当たりなし。
ところが、ちょうど打ち合わせに来ていた取引先M氏が「そういえば…」と言いだす。
犯行現場の近くでM氏が信号待ちをしていると、不審な人物が「200円貸して下さい」と言ってきて、当然断った。犯行はそれから40分後の近所で起こった…これは有力情報となりました(汗)
しかし警官が帰ったあと「お前がそこで200円貸してれば事件は起こらなかった。みんなMが悪い」…と、わけのわからない責めを受けてましたが(汗)
ちなみに押し込み強盗の被害は3000円、怖いのはかわりませんが(汗)

そんな軽度の犯罪なら、いくらかましですが、数日前はやはり仕事場の近所の繁華街で、自営業の住宅兼店舗が全焼しました。空き家となっていた隣家から不審火、気がついた時は延焼をまぬがれなかったらしい。
人的被害はなかったけれど、こんな年末の寒空に…と愕然としてしまう。
近所総出で協力するのは人情の厚い田舎の町、ちょっとうるっときました。
犯罪はよそ者とは限らないのですが、最近多いのは間違いない。気をつけましょうというのが、近所の話題です。

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福島の景気は以前に比べれば、良くなっているような気もします。ただ業種にもよりますし、サラリーマンには実感がないなあというのがみんなの声。
避難されてきた方が、(いわき市を中心に)県内に居を構える傾向もあり、不動産関係は活発、特に住宅建設は消費税増税前ということもあり、これは全国的に同じでしょうか。
場所にもよりますが、福島で土地の売買はあり得ないと言っていた原発事故直後からは考えられないです。

依然として県民同士の確執の原因になっているのは補償の格差だと思います。
もらっている人は、相当もらっているらしい…そんな疑心暗鬼。
しかしそうであっても、仮設住宅では孤独死や心身を病んでしまう方も多い。莫大な補償金をもらったばあちゃんのお金をめぐり、県外の親族をいがみ合う…とか、うんざりするような話もあります。

原発事故による風評被害、休業、売上減少は、東電から補償金が下ります。それでなんとか食いつないでいる会社もあれば、それが思わぬ(実質的な意味で)利益なんて会社もあります。
復興関連で好調の企業(建築、通信関係、ホテル、タクシーなど)も多いです。そんなこんなで、まとまった額のお金を手にしている企業は多いように感じます。
以前なら、これを機に業務拡大、設備投資に走るところですが、先行きの不安感からか使わずに持っている。この辺りはバブル期と違うところですね。

個人に対しての補償金も将来への不安からか?使われず、預金のままが多い。
結果、福島県内の預貯金額は過去最高。ある地銀の年度の預金目標は、年度初めから3ヶ月でクリアしたとか。
そういえば毎年私に、定期預金を迫っていた銀行の営業も全く来ない。
銀行は貯めておくのではなく融資するのが仕事です。ところが融資先がない。所得の少ない人は依然として不利、融資の審査が厳しくなっているのでおりないケース多いと銀行の人が言っていました。本当に融資が必要な人には融資できないという、これは全国的にそうかもしれませんが、おかしな話です(汗)

福島にやってくる政治家も、地元の首長も復興を声高に言うけれど、復興に求めるものが個人によってかなり違っていて…その考えの違いは年々大きくなっているような気がします。
何を持って復興なのか、とにかく除染なのか、賠償金をもらって他で暮らすのか、優遇措置なのか、原発の廃止なのか…答えはやっぱり出ないですね。
そんなこんなで、来年はもう震災から3年、早いものです。

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