NHKスペシャル メルトダウン File.4 放射能

2014年03月17日
NHKスペシャル メルトダウン File.4 放射能"大量放出"の真相
NHK総合 2014年3月16日(日)午後9時00分~9時49分
再放送 2014年3月20日(木)午前0時40分~1時29分(19日深夜)
福島第一原発の事故でまき散らされた放射性物質は、チェルノブイリに次ぐ量に上る。しかし、事故から3年たった今も、大量の放射性物質が、なぜ、どのようにして放出されたのか、明らかになっていない。関係者への膨大な取材と、専門家による独自の分析で浮かび上がってきたのは、思いもよらない放射性物質の漏えいルート。日本の原発が誇ってきた「多重防護」の弱点だ。さらに、事故後も、大量放出を防ぐための“最終手段”と位置づけられている「ベント」の思わぬ落とし穴も明らかになってきた。
専門家は「これは福島第一原発だけでなく、他の同型の原発も抱える弱点ではないか」と指摘する。
核燃料がメルトダウンした後、なぜ、どのようにして放射性物質の“封じ込め”に失敗したのか。
科学的な検証とシミュレーション、関係者の証言からその真相に迫る。


原発事故の「原因」について、ここで目新しい情報があるとは思っていなくて、流し見するつもりでしたが、けっこういろいろ出て来て、じっくり見てしまいました。
どんな事故でも、様々な要因が重なって大事故になるわけで、それは福島の原発事故でも同じです。
あの時、非常用電源が津波で流されなかったら?電源がズムーズに供給できていれば?海水注入が早くて冷却できていれば?等々、たくさんのタラレバがあります。

番組のポイントは2つ。
その一つは、第一原発で1号機、3号機、4号機が水素爆発した直後、放射性物質の大量放出があり、そのピークがデータとして残っていますが、最も大量放出したのは水素爆発を起こしていない2号機だったということ。
2号機では水素爆発もなく、ベント(格納容器が破損したりするのを避けるため、放射性物質を含む気体の一部を外部に排出させて圧力を下げる緊急措置)行えなかった。しかし水蒸気と共に大量の放射性物質が、格納容器から直接外部に漏れだしていた。
それを防ぐための格納容器だったはずですが、通常の温度なら密閉されていても、高温になるとその機能を果たさないことが実験でも示されました。
…つまり、最初から欠陥構造だったということです。

もう一つのポイントは、原子炉と格納容器の構造。
(今回の番組では触れていませんが)福島第一原発1〜5号機の格納容器は、原発としては初期タイプ(つまり古いってこと)の「マーク I型」でした。このアメリカ製格納容器に欠陥があることは、かなり早い段階から知られ、アメリカは日本に導入させておきながら、自国での採用はその前に止めていたというシロモノ(汗)この件は以前に記事にしました。
そして90年代ごろ?から、大規模な事故などがおきてしまった時のための安全対策として、追加オプション(ベントなど、たぶんいくつか)が設置されるようになりました。

今回の事故では、そのベントの効果が期待されていました。
ところがそんな非常事態は、日本では起こるはずない的なゆるみでしょうか訓練も適当だったようで、ベントそのものを行うまでもすったもんだしましたね。

ベントの仕組みは、簡単に言えば格納容器の圧力が高まり危険になる前に、ちょっとずつ放出すること。風船の空気を抜く感じですね。
ただ、それだけでは放射性物質を大量に含んだ水蒸気を放出することになるので、一旦「冷却プール」をくぐらせ(水フィルター)、放射性物質を約90%取り除いた上で放出する仕組みです。
ところが、ベントの装置の他にさらに安全をということで、原子炉そのものから圧力を下げるための「弁」が取り付けられ「冷却プール」に取り込まれていました。
これにより、水蒸気を冷やすためのプールは、ベント以前に高温になっており。水蒸気は冷えることなく、放射性物質を含んだ水蒸気のまま、大気中に放出されてしまいました。
安全に安全を重ねたつもりが、効果を失う結果になってしまったのです。

スムーズにベントができていたとしても、どれくらいの効果を発揮したか…焼け石に水だった可能性は高いですが、ベントは最後の有効な手段だったはずです。
それ以前に、格納容器の欠陥が大問題ですが…。
この古いタイプの原子炉は日本にまだあります。その気になればすぐ調べられます。

福島第一原子力発電所事故の経緯 wikipedia
原子炉格納容器とは(東京電力)
原子力発電の導入を始めた初期に建設された東京電力㈱福島第一原子力発電所では、1〜5号機にアメリカからの技術導入による鋼製のMARK‐Ⅰ型の原子炉格納容器が採用されています。その後の原子力発電所には、MARK‐Ⅱ型や日本独自の改良を加えた改良型、さらに鋼製の板を内張りした鉄筋コンクリート製の原子炉格納容器などが使われています。
格納容器ベントとは(東京電力)
原子力発電の導入を始めた初期に建設された東京電力㈱福島第一原子力発電所では、1〜5号機にアメリカからの技術導入による鋼製のMARK‐Ⅰ型の原子炉格納容器が採用されています。その後の原子力発電所には、MARK‐Ⅱ型や日本独自の改良を加えた改良型、さらに鋼製の板を内張りした鉄筋コンクリート製の原子炉格納容器などが使われています。
原子炉格納容器の中の圧力が高くなって、冷却用の注水ができなくなったり格納容器が破損したりするのを避けるため、放射性物質を含む気体の一部を外部に排出させて圧力を下げる緊急措置


◎「世界最高水準」に疑問の声=原発新安全基準に専門家-再稼働有利の加圧水型も
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NHKスペシャル シリーズ 廃炉への道
第1回 廃炉・果てしなき道(仮)
 2014年4月20日(日)午後9時00分~10時13分
第2回 原発作業 誰が担うのか(仮)
 2014年4月25日(金)午後10時00分~10時49分

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