アダム・リース ゴウルナー「フルーツ・ハンター―果物をめぐる冒険とビジネス」

2016年03月08日


世界中のめずらしい果物を紹介しつつ、果物をめぐる冒険と歴史、果物ビジネスの可能性、果物の魅力に取り憑かれた奇人変人たちなど、果物と人間とのかかわりを幅広い視点からとらえる。

フルーツは元々大好きです。
以前放送された、NHK海外ドキュメンタリー「フルーツハンター」がとてもおもしろくて、本書はドキュメンタリーと直接の関係はありませんが、この世界おもしろそうなんです。

果物をつける植物は24~50万種、そのうち人の食用になるのが7~8万種らしい(おおざっぱ!)…一生では食べきれないですね(笑)
内容は、博物学的な視点から、歴史・文化、果物探偵(!?)、コレクター的なフルーツハンター、フルーツを信奉する人々、フルーツのセクシャルなイメージ、フルーツビジネス、奇人変人…もりだくさん。
ぶ厚く重い単行本ですが、おもしろくて読みがいのある本でした。
好奇心おう盛な著者の視点が、この本の最大の魅力かも。

読み始めてすぐ、次々でてくる多様なフルーツが文字情報だけで、どんなものか気になり始めました。
「深紅の梨のようなマレーフトモモはさわやかな甘みのある発泡スチロールをかじっているような」
「マフィンのようなサプカイアナットノキ」
「透明でねっとりした果肉のアビウ」
「ビリバはレモンメレンゲパイの味」
「チョコレートプディングみたいなブラックサポテ」
こんな記述があれば気になってしかたありません。
ふと気がつけば、私の手元にはスマホ、そうだ検索すればいいだけのこと。以降、気になるフルーツは検索しながら読むことに…すべてではないですが、かなりヒットします。匂いも味もわからないけれど、写真があると、ああなるほど!と思います。
読書の新しいスタイル(ワタクシ比)
とりあえず、アイスクリーム・ビーン食べたい。

フルーツの効能、薬効も取り上げていますが、「果食主義者」とかいうレベルになると、なにやら怪しげなカルト集団のよう。
ドリアン食べて霊的な体験をしたとか…
我々はエデンの園(リンゴとイチジク)に戻らなくてはならないとか…
ちなみに果実だけでは必要な栄養が不足する、特に子どもでは…と医師は警告しています。

フルーツにはセクシーな形態も多い。そこに信仰や文化も生まれるよう。
輸入、密輸問題も取り上げています。
いずれにしても、この世界には未知のフルーツ、知られざる効能など、まだまだありそう。

輸入のフルーツは当たり前のように手に入り、珍しいフルーツもお金さえ払えば、ある程度手に入る社会となりました。そのためには機械化や農薬、殺虫剤などが必須になるわけですが…。
そして規格にそったものの、私たちは本来のおいしさとはまるで違うものを食べている、そういうことも多そう。
木で熟した、採れたてのフルーツを味わうのが最高、けれどもその土地に行くか、暮しでもしなければ、一生食べることもないのだなあと、つくづく思います。

Fairchild Tropical Botanic Garden
本書とドキュメンタリー「フルーツハンター」に登場している、アメリカフロリダ州のフェアチャイルド熱帯植物園。
毎年7月にはマンゴーフェスティバル。同園が収集している500以上の品種・系統のうち,230種を超える果実が展示されるらしい。行ってみたい〜。

日本熱帯果樹協会
「熱帯果樹に興味を持つ愛好家が集う会」こういう会があるんですね。

参考 日本花卉ガーデンセンター本店 熱帯果樹苗
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