SWITCHインタビュー 達人達「竹内洋岳×篠宮龍三」

2014年07月02日
SWITCHインタビュー 達人達「竹内洋岳×篠宮龍三」
Eテレ 6月28日(土)(再放送はなしor不定期)
8000m峰14座全てに登頂した唯一の日本人・竹内洋岳と、水深115mに到達した世界屈指のフリーダイバー篠宮龍三。海と山、極限を経験してきた二人の圧倒的対話!
デス・ゾーンといわれる8000m峰に酸素ボンベも使わず登る竹内が経験した、究極の「恐怖」とは?雪崩に巻きこまれ数百m滑落しながら考えていたこととは?一方、人類には不可能と言われた水深100m超の世界。母なる海は刻一刻と表情を変えていく。その間ダイバーの身体に起きている驚くべき変化とは?酸欠で失神するブラックアウト、死の恐怖とどう向き合うか?二人にしか語りえない極限の世界、地球と人間の神秘に迫る。


録画してようやく見ましたら、これがおもしろい!
それぞれ知名度、実績もある登山家とフリーダイバー、極限に挑戦するという共通点も多い。危機一髪や感動という意味では、対談の内容は悪い意味ではなく「なんとなく想像」つくので、正直期待してなかったのですが、目からウロコ的な驚きがたくさんあっておもしろかったです。

竹内さんは、細身の体におしゃれなカジュアルジャケット、とても登山家には見えない。大学の准教授とか評論家とか、100%インドアのインテリという感じだなあと見てたんですが…篠宮さんも「山男ってイメージと違う」と。
竹内さんいわく、今の登山は軽量化がカギ、しかし道具や量を減らすのは限界、あとは自分の体を削って(軽くして)行くしか残されていないと言う。筋肉も脂肪さえいらない、必要最小限でいいらしい。
不要な筋肉があると、酸素もエネルギーも水分も使ってしまう。
昔は体を温めるには脂肪があったほうがいいという考え方だったが、今は効率的な食品があり、性能の高いウェアがあるので、脂肪も必要ない。登山ウェアだとわからないですが、細身であるのはそういうことだったんですね。

竹内さんは2OO2年大きな雪崩に巻き込まれます。
滑落していく瞬間、意識を失えば雪に埋もれて出て来られない、必死に意識を保とうとする。もうだめだとわかった時に、自分(の甘さ)に対する怒りが湧き上がってきた。
目撃した各国の登山家たちに助けられるも、もう明日まで持たないだろうから家族にメッセージを残せと告げられる。結局助かりますが、背骨を折る大怪我。再起不能と言われても翌年には同じ山に戻ってくる。
このあたり、感動というより、人間ってすげえなと(汗)

フリーダイビングで水深が深くなると、脳と肺に血液が集中していくらしい(ブラッドシフト)。
生命を維持するために最も重要な器官が脳(と肺)だということ。

二人は、誰にでもはできないマイナースポーツの世界でキャリアを積んでいる。きっかけは才能でも、ここまでくると体力やスタミナではないんですね。
篠宮さん「アラフォーアスリートは、練習量によって結果を担保できなくなってくる。いかにむだなトレーニングをしないか、ポイントを押さえて必要なものをピンポイントでおさえる。頭の中で事前によーく考えてシュミレーションして、疲れを残さない」
竹内さん「いかに人より多く想像力できるか、山よりも想像できるかを競っている。引き返さなきゃいけない、死ぬかもしれない想像もする。それができれば、そうならないように想像もできる」

競技(?)からの引退について篠宮さんは「やり続けないと見えてこないもの、表現できないことがある。上って行くことだけではなく、下っていくことで見せられるものもきっとある。上っていく時にすごく高いモチベーションで、自分にムチ打ちながらやっていった。そういう密度の濃い時間と同じくらいのものを使いながら、下っていくことも必要。勝ち逃げできることではない。下って行く時も楽しみながら、下っていく景色を見ながら次の人にバトンを渡すことができたら最高」

大まかイメージですが、今のアスリートは、昔の熱血とはちょっと違う。二人も状況を読み道具を駆使しながら、ものすごく知的な作業をしているなあと感じます。
篠宮さんの著書を読んでいた時、スポーツより精神性の方にウェイトが多くて、これってどういうことかなと感じていましたが、その意味が少しわかったような気もします。
2人は記録を伸ばす目標はあるのですが、根底にはその領域に到達したら(自分の限界を超えたら)どんな景色が見えるのか?自分はどうなってしまうのか?あくなき知的好奇心に突き動かされているように見えました。

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Comment
>拍手コメント頂いたIさん
コメントは非公開で届いております。ありがとうございます。
いい番組でしたね。

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