福島のこのごろ 吉田調書公開

2014年08月26日
震災に伴う原発事故で吉田昌郎元所長はその中心にいました。その調書がほぼ全面公開される意味は大きいです。
当時、吉田所長でなければもっと大きな被害になっていた…かもしれない…私はそう思っているのですが、しかし、これはあくまで事故の一面にしかすぎません。
まずは、あの時なにか震災と事故を様々な視点で検証しすることからだと。
NHKは一番無難な感じ。
朝日は震災以降けっこう誤解を招く報道を繰りかえしてきたので、実はそれほど信頼していません。
産経はなかなか刺激的なピックアップで(汗)
元記事はリンクでご覧下さい。

こうした全国メディアの報道に対し、地元紙(福島民報・福島民友)はあまり力をいれていないように感じます。
というのも、県民の関心は、まず被災地の復興、福島県の立て直し、事故の収束…というところに最大の関心があるからで、吉田調書(起きてしまった過去)は全国紙に任せとく…というスタンスのように見えます。
私もそりゃそうだなと思います。
----------------------------------------------------------------------
吉田調書 - 特集・連載:朝日新聞デジタル
吉田昌郎氏は、レベル7の大災害を起こした福島第一原発の最高責任者であり、事故収束作業の指揮官であった吉田氏の唯一無二の公式な調書である。吉田氏は事故について報道機関にほとんど語らないまま2013年7月に死去した。

政府事故調は聴き取りを始めるにあたり、「後々の人たちがこの経験を生かすことができるような、そういう知識をつくりたいと思って、それを目標にしてやろうとしています」「責任追及とか、そういうことは目的にしていません」と趣旨説明をした。だが、聴取は決して生ぬるいものではなかった。それは吉田氏への聴取が政府事故調事務局に出向した検事主導でおこなわれたからである。調書は微妙な言い回しも細かく書き起こされている。

吉田氏が苦しい胸の内を明かすように話す場面がある。震災当時の社長の清水正孝氏を「あの人」と呼んだり、菅直人氏や原子力安全委員長の班目春樹氏を「おっさん」呼ばわりしたりして、怒りをぶちまけながら話をする場面もある。全編を通して感情を包み隠さず答えていることから、全体として本音で語っていると感じられる。
 吉田氏は、事実と心情や思いとは分けて話そうと努めている。また、事故発生時の認識と、その後に得た情報を加味した自身の考えは分けて話すよう努める様子もうかがえる。

 政府事故調の最終報告の欠点は、原発の暴走を止めるのは人であり、原発被害から住民を救うのも人であるのに、当時のそれぞれの組織の長、首相、経済産業大臣、原子力安全・保安院長、原子力安全委員会委員長、東電社長、そして福島第一原発の所長の行動・判断を一つひとつ検証しなかったことだ。772人もの関係者から聴き取りをおこなったのに、「個人の責任を追及しない」との方針を掲げたため、事故の本質に深く切りこめなかった。政府や電力会社がいま、再稼働に向け、防潮堤のかさ上げやフィルターベントの取り付けなど設備の増強に走るのは、政府事故調が分析・検証を現象面にとどめたからと言っても過言でない。

連載中 
吉田調書 - 誰も助けに来なかった 特集・連載:朝日新聞デジタル
吉田「…外からどういう動きをしていたかはちっともわからないんで、結果として何もしてくれなかったということしかわからない。途中で何かしてくれようとしていたのかどうか、一切わかりません」 
吉田「逆に被害妄想になっているんですよ。結果として誰も助けに来なかったではないかということなんです。すみません。自分の感情を言っておきますけれども、本店にしても、どこにしても、これだけの人間でこれだけのあれをしているのにもかかわらず、実質的な、効果的なレスキューが何もないという、ものすごい恨みつらみが残っていますから」
吉田「レスキューだとか、いらっしゃったんですけれども、これはあまり効果がなかったということだけは付け加えておきます」
----------------------------------------------------------------------
政府 原発事故の吉田調書を来月公表へ 8月23日NHK
政府は東京電力福島第一原子力発電所の事故で、現場の指揮に当たった吉田昌郎元所長の聴取結果について、内容を正確に国民に示す必要があるなどとして、当初の方針を転換し、来月のできるだけ早い時期に公表する方針を固めました。

吉田元所長の証言“猛烈に反省” 8月24日 NHK
吉田昌郎元所長は非常用の冷却装置が止まっていたことなど重要な情報を把握できていなかったことを「猛烈に反省している」と述べるとともに、吉田元所長に判断が集中した事故対応の在り方について課題を指摘していたことが分かりました。
そのうえで、3つの原子炉が次々と危機に陥った事故について、「3つ暴れているものがあって、いろんな情報が来て、判断しないといけないときに、もう分からなくなってしまうんですね」と証言するなど、さまざまな情報や判断が吉田元所長に集中した事故対応の在り方に大きな課題があると指摘しています。
一方で、当時の政府の対応について、事故対応に忙殺されているなかで直接寄せられた問い合わせを例に挙げ、「警戒区域と避難区域、20キロ、30キロの話について、こう決めたけれども、所長はどう思うみたいな話をしてきたんです。知りませんと」と述べ、疑問を投げかけています。
さらに、東京電力本店側に対しても、政府の了解が得られるまで1号機への海水の注入を中断するよう指示があったことを例に挙げ、「いつ再開するんだと担保のないような指示には従えないので、私の判断でやると」「それを止めろだとか、何だかんだいうのは、全部雑音です」と話し、現場の実情に合わない事故対応の在り方を批判しています。

退避した前後の判断などを証言 8月24日
2号機が危機的な状況に陥った3月14日の夜、吉田元所長は、必要な人員を残して退避することを本店に相談します。
当時の清水正孝社長は海江田経済産業大臣などにこの方針を伝えましたが、この際に必要な人員を残すことを明言しなかった可能性が指摘されています。
政府は全員が撤退すると受け取り、15日の未明に菅総理大臣が清水社長を呼んで撤退するつもりかどうか確認したところ、清水社長は否定したとされています。
この直後、福島第一原発では大きな衝撃音とともに2号機の格納容器の一部の圧力計がゼロとなり、運転などに必要なおよそ70人を除いて福島第二原発に退避しました。

吉田元所長証言 物資調達の課題指摘 8月25日
吉田昌郎元所長が政府の事故調査・検証委員会に、現場が必要としていた種類のバッテリーが届かないなど物資の調達や輸送を巡る課題を指摘していたことが分かりました。専門家は「証言に基づいて体制を見直す必要がある」と話しています。

二見特任教授「教訓詰まる証言」 8月24日
吉田元所長“猛烈に反省”と証言 8月25日  戸来久雄デスク
----------------------------------------------------------------------
産経ニュース 福島第1事故「吉田調書」
吉田調書抄録(連載中)
【吉田調書抄録(1)】吉田所長「撤退なんて言葉、使うわけがない」「アホみたいな国のアホみたいな政治家」
【吉田調書抄録(2)】海水注入「テレビ会議、音声切った」「うるさい、黙っていろ、と」
【吉田調書抄録(3)】津波襲来、全電源喪失「はっきり言って、まいった…
【吉田調書抄録(4)】1号機爆発「短時間のドンという振動」「どう生か…
【吉田調書抄録(5)】ベント躊躇せず「大臣命令で開くもんじゃない」
【吉田調書抄録(6)】3号機爆発 「死者出たなら腹切り死のうと」
【吉田調書抄録(7)】政府への不信 「腐った指示ばかりだった」
【吉田調書抄録(8)】注水活動「申し訳ないがすべて意味なかった」 ヘリ放水「セミの小便」
----------------------------------------------------------------------
吉田調書公開:事故調関係者の賛否分かれる 毎日新聞 2014年08月25日 
「吉田調書」スクープに相次ぐ疑義---説明責任を放棄して法的措置ちらつかせる朝日 2014年06月27日(金) 牧野 洋(現代ビジネス)

関連記事
福島で暮らす | Comments(0) | Trackback(0)
Comment

管理者のみに表示