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福島のこのごろ 子どもの甲状腺がん発症率

2014年08月26日
8/25、福島県の2つの地方紙で、一面トップで大きく取り上げられたのは、子どもの甲状腺がん発症率についてでした。
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「甲状腺がん発生率」大きな地域差なし 地域別結果公表(2014年8月25日 福島民友ニュース)
甲状腺がん診断57人 18歳以下、割合は受診者の0.02%(2014年8月25日 福島民友ニュース)
受診した約29万6000人のうち甲状腺がんと診断された人数が6月30日現在で57人になり、前回報告(3月31日時点)から7人増えたと報告した。
 「がんの疑い」も前回から7人増え46人で、手術で良性と確認された1人を合わせると「がん、またはがんの疑い」と診断された人数は104人になった。
 国立がん研究センターなどによると、10代の甲状腺がんは100万人に1~9人程度とされてきたが、自覚症状のない人も含めた今回のような調査は前例がなく、比較が難しい。

発症割合地域差なし 子どもの甲状腺がん 県内0・028~0・036% 2014/08/25  福島民報
検討委の星北斗座長(県医師会常任理事)は甲状腺がんの発症割合に地域差がないことから、現時点で原発事故との因果関係は考えにくいとの従来通りの見解を示した。一方で「詳細な分析が必要」とも述べ、年齢や検査時期、被ばく量との関係など、さまざまな条件を加味して今後も調べる考えを示した。
被ばく線量個人差が大 外部、内部との関連分析が必要 2014/08/25  福島民報
被ばく線量は個人差が大きく、地域間の比較だけでは不十分との指摘もある。検討委では委員から「外部被ばくや内部被ばくとの関連の分析も必要」との意見が出た。
 検討委は甲状腺検査の時期や年齢、被ばく線量など多方面から慎重に分析を進める方針だが、基礎となる個人被ばく線量のデータ収集が進んでいない。県民全員の被ばく線量を推計するための「基本調査」では、問診票の回答率が6月30日現在で26・4%にとどまっている。

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「10代の甲状腺がんは100万人に1~9人程度」という数字からすれば、30万人中57人は大変多いですが、「100万人に1~9人程度」とは、自覚症状がでてはじめて診察を受けた結果です。
福島の30万人は、症状とは関係なく子どもは全員調査しましょうと、スクリーニングを行なった結果です。通常このような検査は行なわれておらず(甲状腺検査も一般的とは言いにくいので)この数字だけでは比較はできません。
「原発事故との因果関係は考えにくい」の根拠は、会津地方との比較です。
福島県会津地方は原発から100km以上離れ、なおかつ奥羽山系にさえぎられているため原発事故の影響が考えにくい地域だからです。
本来は遠く離れた西日本などと比較ができればいいのですが、検査にともなう負担(設備だけでなく)も大きく、難しいのが現状です。

現時点で発見された甲状腺がんは、事故前のものという見解もあるようです。
いずれにしてもチェルノブイリで甲状腺がんが増え始めたのは数年後から、今後継続して調査が行われなければなりません。

「放射線による健康被害」で明確な影響がわかっているのが甲状腺がんですが、他の症状については、まだよくわかっていません。ないという人もいれば、影響あるという人もいます。
私は(甲状腺がんは別として)全く影響ない…とまでは確信が持てません。
自分なりに調べてみようとは思っているのですが、これが難しい(汗)

それと、地域より「個人被ばく線量」、というのが最近の専門家の見解です。たまたま条件の良くないところにいた…とか、個人差があるからです。
その意味では、原発作業員の健康も含めて「個人被ばく線量」がポイントになってきます。
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フクシマウォッチ:甲状腺がんの初期データ公表 2014/08/26 ウォールストリートジャーナル
甲状腺がんは放射線の被ばくで起きることがあるが、今回の数値が原発事故に関連したものかどうかは不明だ。これは全般的な人口に占める同がん患者の比率が完全には分かっていないためだ。
今回の調査では原発からの距離による地域差は見られなかった。原発に近い大熊町と、ここから約100キロメートル西方の猪苗代町の発生率はいずれも0.05%だった。これだけの規模の詳細な調査が他の地域で行われたことがないため、この比率が異常に高いのかどうかは不明だ。全ての子供を調べれば、原発近くに住んでいない子供でも同様の甲状腺がん発症率になる可能性がある。
一部の医療専門家は、チェルノブイリ原発事故では、甲状腺がん患者が増え始めたのは1986年の事故発生から数年後であり、これは福島のケースで結論を出すのは早すぎるかもしれないことを示唆していると述べている。

子ども、甲状腺がん57人 福島の37万人調査(東京新聞)
 国立がん研究センターなどによると、十代の甲状腺がんは百万人に一~九人程度とされてきたが、自覚症状のない人も含めた今回のような調査は前例がなく、比較が難しい。
 疑いも含めた甲状腺がんの子ども計百三人のうち、最年少は震災当時六歳。原発事故から四カ月間の外部被ばく線量の推計値が判明した人のうち、最大は二・二ミリシーベルトだった。

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