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映画「ナショナルギャラリー 英国の至宝」

2015年04月09日
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映画『ナショナルギャラリー 英国の至宝』オフィシャルサイト
「パリ・オペラ座のすべて」などで知られるドキュメンタリー映画の巨匠フレデリック・ワイズマンが、ロンドンのトラファルガー広場にある世界最高峰の美術館ナショナル・ギャラリーの秘密に迫った一作。ダ・ビンチ、モネ、ゴッホ、ミケランジェロなど西洋美術屈指の名作がそろう同美術館で、3カ月にわたって取材を敢行。英国ロイヤルバレエ団と絵画のコラボレーションや、専門家による工夫を凝らしたギャラリートーク、斬新なアイデアに満ちたワークショップなど、来館者の知的好奇心を満たす様々なプログラムをはじめ、美術品を展示するまでの過程や高度な技術を駆使した修復作業、X線分析によって名画の下から別の絵が浮かびあがってくる様子など舞台裏も映し出し、同美術館が190年以上にわたって人々から愛され続ける理由を紐解いていく。

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上映時間が3時間強という長さに内容が詰まっていて、満足度は高いのですが、ちゃんと理解しようとすると集中力的な意味でけっこう大変(汗)
延々と続くスタッフの会議、次年度の予算から、運営方法、人員整理のことまで…こんなに詳しく出していいのかなと思うほど。
ダ・ヴィンチ展はだまってても人が来てよかったけれど、来年度はそうはいかない…とか(汗)
イベント会場に提供するのはナショナルギャラリーとしてどうなの…とか。
格のある美術館として知識と教養を提供するような…というか、歴史ある美術館としてプライドのある企画を練らねばいけない一方、それでは古くさいまま、話題性も必要だという若いスタッフ。美術館といえども、利益を出さなくてはならない。辛いとこですねえ。

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子どもたちのための講座や、ワークショップ、コンサート、ギャラリートークなど、美術館らしい場面も多数。
おもしろいと思ったのは、ギャラリートーク。
名画を前に、歴史的背景やテーマや目的に沿った見方、また画家について語るわけですが、ヨーロッパの絵画をヨーロッパという土地で、この環境で語れることはとても多いのだなあと思う。アジアにはアジアの背景があるように、ヨーロッパにも歴史や環境の背景がある。それはふだん意識することがほとんどないにせよ。
宗教画ひとつについても、どの時代、教会のどのような環境で誰に見られていたか、建築やあかりの指す方向など。いちいちなるほどと思う解説。
学芸員なのか、熱を帯びていくトークにも引き込まれます。

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修復の様子は、ある程度知っているつもりでもおもしろい。
今は科学的な調査が欠かせないですよね。とはいえ最後は…大部分が丹念な手作業になるわけですが…(汗)

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ティッツァーノの企画展に合わせて行われたロイヤルバレエ団とのコラボは、映画の流れからすると唐突。でも美しいからいいか(笑)

アート好きとして、ナショナルギャラリーの名画も登場するし、美術館の美しい映像、格調高い雰囲気も味わえますが、この映画は美術館のドキュメンタリーです。美術館の多様性とあり方、美術館の抱える問題は大なり小なり共通、そいう部分でおもしろく、また考えさせられました。

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