ボルドー展

2015年09月07日
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ボルドー展(国立西洋美術館)
本展覧会は、ボルドー市の全面協力のもと、先史時代から現代に至るまで数万年に及ぶスケールで、ボルドーとその地域の美術と文化の展開を紐解くものです。街の繁栄を生み出したワイン産業との関わりに目を配りつつ、数々の貴重な美術作品や歴史資料の展示を通じて、古典のエレガンスと、商業と海運の都市ならではのコスモポリタニズムを併せもつ市の魅力を浮彫りにします。総数200点を超える多様な作品・史料とともに、ボルドーの悠久の歴史を旅します。

はるか昔の先史時代からボルドーの土地の歴史を語る美術品、そして繁栄を謳歌したボルドーの歴史を、ボルドー美術館の収蔵作品を中心に展示…という壮大で、てんこもりな内容。
こういう場合、テーマがしぼれなくて散漫になるかな?という危惧がありましたが、充実した内容で見応え十分、楽しめました。
ボルドーということで、ワインとワインの歴史にまるわるあれこれも多数。

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角を持つヴィーナス(ローセルのヴィーナス)25,000年前頃

素朴な太古のビーナス、大きなお尻と乳房=多産、豊穣の願い。豊満な女神は万国共通ですね。

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少女の墓碑 1世紀末

「夭折した少女のために父親が建てた墓碑」少女のかわいらしさもあるけれど、かわいがっていた動物抱く仕草が、ああこんな風にして遊んでいたんだな想像できます。日常的で、美化していないところに無償の愛情を感じます。

ローマ時代の彫像、装飾品なども多数展示。どれも優雅です。
化粧道具という珍しいものも、まつげブラシなんてのもあって、ピンポイントにこだわる女たちを想像して、そうかそうか、ポイントは今も同じだなと思ったり(笑)

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ピエール・ナルシス・ゲラン「フェードルとイポリット」1815年

「義理の息子に道ならぬ恋をしたフェードルの悲劇」まさにドラマの1シーン。
光の入り方、肌の質感、逆光に照らされる指先、いずれも美しい。

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肖像画や神話を題材にした、ヨーロッパの絵画では見慣れたモチーフがたくさんありますが、何となく新鮮に感じます。とても空気が澄んでいて、クリアな色…という印象。
端正な肖像画が多いけれど、ボルドー公爵の肖像画は、ちょっと美化し過ぎかも。

有名どころだと、ゴヤの版画「闘牛」が印象に残ります。
線のタッチ、画面の充実感がゴヤだぜと思う。見飽きません。

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オディロン・ルドン「メドックの秋」

地味な小品ですが「メドックの秋」はとても好きな作品。落ち着いた色合いと、柔らかいオリーブ色に癒されます。
ルドンの風景画はあまり記憶にないのですが、幻想的であの向こうに何があるのかな?と想像をかき立てるところはルドンらしい。

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ウジェーヌ・ドラクロワ「ライオン狩り」1854-55年

「1870年の美術館の火災で大きな損傷を受け、画面の一部を失い」上部が欠けています。
事前に知っていた作品ですが、画面から野獣(ライオン)や暴れた馬がが飛び出してきそうな迫力。
実際のところ野生のライオンというよりは、勇敢な戦士が立ち向かう神話に出てきそうな怪物をイメージしたライオンですね。
それにしてもこれは死闘、ダイナミックな筆致に生命がほとばしる、濃く激しい、ドラクロワは肉食系の画家なんだなと再認識しました。
ドラクロワの作品、もっと見たいなと思いながら帰りました。

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