福島県立美術館所蔵 世界の名作版画展 【第2部】20世紀ヨーロッパ版画の名作

2015年09月18日
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福島県立美術館所蔵 世界の名作版画展
【第2部】20世紀ヨーロッパ版画の名作
2015年9月9日(水)~24日(木)
会場:福島県文化センター
県立美術館所蔵の海外版画作品を福島県文化センターを会場に公開する展覧会です 。
 9月開催の第2部では、ピカソ《二人の裸婦》、シャガール《少年時代の思い出》、ルオー《流れる星のサーカス》、エルンスト《博物誌》という4つの版画集より計79点を展示します。20世紀美術の巨匠たちの織りなす豊かな世界をご堪能いただけることでしょう。


シャガールのリトグラフは、彼が繰り返し描いてきた少年時代の思い出。
昔昔、ロシアでの少年時代、たぶん記憶の中にしか存在しない、シャガールの楽しく美しい思い出、シャガールらしい作品。
美しすぎる色彩、ファンタジックなタッチに癒されてしまう…安定のクオリティ。

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ジョルジュ・ルオー 黒いピエロ(流れる星のサーカス)
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ジョルジュ・ルオー 眠れよい子よ(流れる星のサーカス)

ルオーの「流れる星のサーカス」シリーズは、ジプシー、サーカスなど厳しい環境で人生を送る人々を描いた作品。貧しく、底辺で生きることになっても、人としての価値は変わらない、ルオーのメッセージ。
透明感のあるブルーやグリーン、ルオーのリトグラフは、油彩にも匹敵する豊かな色彩。
大胆な筆遣いの黒は、リトグラフになるとぽってりとして優しい。

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パブロ・ピカソ「二人の裸婦」(1945〜46) 1番(左)と2番(右)
※写真はネット上からお借りしたもので、福島県立美術館所蔵のものではないかもしれません。
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パブロ・ピカソ「二人の裸婦」18番

リトグラフ「二人の裸婦」は18枚の連作。具象的な表現から、手を加えながら刷っていった結果、18枚で1セットになったという作品。
(この日、美術館館長のギャラリートークを聴くことができたのですが)ピカソが最初からそういうつもりで始まったのかどうかは不明ですが、リアルな女性を描いているうち抽象的な表現になって行く過程は、ある意味ピカソが年代ごとに表現を変えて行った過程をなぞるようだと。
1や2はピカソの青年時代(青の時代、バラ色の時代)、やがてデフォルメが加わり、バラバラのパーツになるキュビズム、シュールレアリスムへ。
18枚をパラパラ漫画にして見たいですね!(笑)

ちなみにこの作品を制作して年代(1945-1946)を考えると、モデルは愛人と新しい愛人ではないかと(笑)
愛人はドラ・マール(マリー・テレーズか?)、新しい愛人フランソワーズ・ジロー。
手前の愛人が泣き顔になり、どんどん崩れて行くようでせつない。
フランソワーズ・ジローはピカソを捨てた唯一の愛人としても有名ですね。
フランソワーズ・ジロー…この写真、今見てもかっこいい。

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マックス・エルンスト「博物誌」より

エルンストはシュールレアリスムを代表するドイツの画家。
「博物誌」は、床や木の葉など凹凸のある面に紙をあてて、上から鉛筆でこする「フロッタージュ」という技法で制作した作品。
自分の意思とは関係ない偶然性(紙をこすって出てくるものは予期できない)の中に、現実を超えたイメージ、美術界の古い価値観から脱却しようとする試み…らしい…難しい(汗)
自分の意識下(深層心理)には、意識できない何かがある…それを表に出したいということのようでもあります…難しい(汗)

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