映画「ヴェルサイユの宮廷庭師」

2016年02月06日
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ヴェルサイユの宮廷庭師 公式サイト
予告編
ハリー・ポッター」シリーズで知られるイギリスの名優アラン・リックマンの監督第2作。17世紀フランス。国王ルイ14世は、栄華のシンボルとしてベルサイユ宮殿の増改築を計画していた。国王の庭園建築家アンドレ・ル・ノートルとともに「舞踏の間」の建設を任されたのは、無名の庭師サビーヌだった。伝統と秩序を重んじるル・ノートルはサビーヌと対立するが、彼女の持つ自由な精神に次第に惹かれ、中心的な庭園造りをサビーヌに任せることにする。監督・脚本のリックマンはルイ14世役で出演もしている。

(公式サイトより)フランス国王ルイ14世がその絶頂期の1670年代に造営をスタートさせたヴェルサイユ宮殿。太陽王が、絶大なる栄華の象徴として、絢爛豪華な宮殿以上に膨大な血税と人力を注いだのが、水なき地に運河と優美な噴水をたたえた壮大な庭園だった。そのなかにあって、今回スポットが当てられるのが、〈ロカイユの木立〉との別名を持つ〈舞踏の間〉。音楽隊が奏でるメロディに乗り、太陽王がダンスを舞ったといわれる庭は、硅石とアフリカやマダガスカル産の貝が階段状に積み上げられ、その間を流れる水が滝を形成する野趣溢れる空間。伝統と調和を重んじるル・ノートルの幾何学的なフランス式庭園にあって、有機的色彩の強い〈舞踏の間〉が、実は女性造園家によって造られたものだったとしたら……!?


事前にチラシを見ながら、こころ引かれるタイトルではあるけれど、この映画、庭作りがメインではないかもな〜。ラブロマンかもな〜(汗)でもケイト・ウィンスレットは結構好きだし、監督はアラン・リックマンだし…ベタベタしたものにはならないはず。
それに庭作りじゃなくても、美しい庭の薔薇がたくさん登場しそうだし、どっちにしてもいいかも…。
で、実際に見た感想は、予想していたものとはだいぶ違ってましたが、すてきな映画でした。

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公式サイトにあるように、今回取り上げられた庭『ロカイユの木立』は、絢爛豪華なヴェルサイユ宮殿にあって、そこだけ雰囲気が違う箱庭のような場所。観光写真で取り上げられる広大なシンメトリーの庭からすれば、とても地味で小さい。
映画は「もしあの『ロカイユの木立』が一人の名も無き女性の手によるものだったら」という着想から生まれたフィクション。
で「ロカイユの木立」には、薔薇は咲いてません…たぶん(苦笑)植物を使ったインスタレーションのような感じ。野趣あふれるアート作品のような「舞踏場」です。

舞踊の間の南の樹木庭園 ヴェルサイユ宮殿
【ヴェルサイユの宮廷庭師】歴史上に実在した“かも知れない”無名の女性庭師の物語

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映画のストーリーは、無名の女性庭師サビーヌが困難に立ち向かいながら、「ロカイユの木立」を作り上げる(成功させる)までの話。
サビーヌは、著名な庭園建築家ル・ノートルとは対立しながらも引かれ合っていく。
二人の恋愛には、悲しい過去が影を落としたり、邪魔が入ったりという、まあラブストーリーの王道路線ではあるのですが、さりげなく、あまりべたべたしていません。…ありえないような運命に翻弄されたりもしません(苦笑)
それよりも、主要な登場人物達が、リアルに生き生きとしておもしろい。
サビーヌの自立した(自立せざるを得なかった)生き方、労働者達、ゴージャスな暮らしをしている貴族達も人間的です。

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なかでも、ルイ14世を演じるアラン・リックマンが味わい深くていい。
弟のオルレアン公(スタンリー・トゥッチ)もひょうひょうとしていい感じ。
ルイ14世の時代、フランスはまだ景気がいいのか(笑)貴族達は文句をいいつつ、恋愛ゲームを楽しんだり、のんきな暮らしをしています。
フランス革命はまだ先です。

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花が咲き乱れる庭は登場しないけれど、散歩やピクニック、森のシーンが美しい。
サビーヌの「美」の視点が、あちこちにちりばめられています。
サビーヌの自宅の自由な庭もおもしろい。

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いつの時代であっても、うれしい出来事もあれば悲しい出来事もある。こういうことってあるよね、あったよね、きっと…そんな風に見ました。
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この映画を見る少し前、この映画の監督であり、ルイ14世を演じたアラン・リックマンの訃報が届きました。
映画のラストで、楽しく満足げなルイ14世を見ながら、言葉は変ですが、私なりにいいお見送りができたかなあ、そんな風にも思いました。
心からご冥福を祈ります。

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