PARIS オートクチュール—世界に一つだけの服

2016年05月05日
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クリスチャン・ラクロワ イヴニング・アンサンブル 《クー・ド・ルーリ》1991年秋冬
ウールにシュニール糸、金ラメのニット、絹ジャカード、絹オーガンザ

PARIS オートクチュール—世界に一つだけの服
3月4日(金)〜 5月22日(日) 三菱一号館美術館
19世紀後半のパリで誕生したオートクチュール(Haute=「高い」「高級」・Couture=「縫製」「仕立て」の意)は、パリ・クチュール組合の承認する数少ないブランドにより、顧客の注文に合わせてデザイナー主導で仕立てる高級服として知られています。
本展は、オートクチュールの始まりから現代に至る歴史を概観するもので、パリ・モードの殿堂―ガリエラ宮パリ市立モード美術館館長オリヴィエ・サイヤール氏監修のもと、2013年にパリ市庁舎で開催され、好評を博した展覧会を当館に合わせ再構成されたものです。シャネル、クリスチャン・ディオール、バレンシアガ、ジヴァンシィ、イヴ・サンローラン、ジャン=ポール・ゴルチエ、クリスチャン・ラクロワ、アライアらが生み出してきた時代を映し出す美しいシルエットの数々、刺繍・羽根細工・コサージュなど脈々と受け継がれる世界最高峰の職人技を、ドレス、小物、デザイン画、写真など合わせておよそ130点によりご紹介します。


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(左から)クリスチャン・ラクロワ「イヴニング・コートドレス《ファエナ》」1987年秋冬 / ウォルト「イヴニング・ケープ」1898年-1900年頃

オートクチュールの始まりから現代までを、貴重なドレスの数々でたどる…といっても、時代順というわけではないようで、1900年頃のケープと100年近くあとの1980年代のラクロワのコートが並んで展示してあったりします。
これが時代をまたいで並んでいても全く違和感なくて、流行は繰り返すということでもあるけれど、おもしろかったです。
個人的に大好きなラクロワがたくさんあって楽しかったです…着る、買う…とは言えないけれど(汗)
ポスターにもなっているシルクのドレスは打ち掛けのような豪華さ!

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マドレーヌ・ヴィオネ イヴニング・ドレス 1924年
絹モスリン、金属糸とパール・ビーズ、竹ビーズ、ラインストーンの刺繍

イエローからライトグリーンのグラデーションが美しい。
当たり前のことですが、ドレスの質感、繊細さ、意匠のすごさは実際見ないとわからないもの。ましてオートクチュール、ビーズや羽飾り、刺繍…素材も様々、贅をこらした造りに感嘆。

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(左)バレンシアガ イブニングドレス 1951年秋冬
(右)ジェローム イヴニング・ドレス《楽園》 1925年頃 ガリエラ宮パリ市立モード美術館蔵

右のドレスの柄は全てビーズと刺繍によるもの、腰のコサージュも羽根飾りがついた凝ったもの
左のピンクのドレスは最もインパクトがありました。張りのあるトップの下はペチコート。ペチコートを飾るのは小さな花のモチーフとオーストリッチの羽。まるで満開のしだれ桜のよう。
こうなると美術品…といってもいいのですが、目の前にすると、ドレスや服はオートクチュールであっても人が身につけるものだなと実感。

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ラフ・シモンズによるクリスチャン・ディオール イヴニング・ドレス 2014年 春夏
濃紺の絹ドレス、刺繍 クリスチャン・ディオール 蔵

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クリスチャン・ディオール イヴニング・ドレス《 パルミール》 1952年秋冬
絹サテン、パール・ビーズとスパンコール、ラインストーン、レーヨン糸、ラメ糸の刺繍

このドレスもゴージャス。ドレス全体を刺繍が覆っています。
シャネルなどによって、女性がコルセットから開放された時代から、再び腰のくびれた女性らしいラインを提案したディオール。

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(手前)ジャン=ポール・ゴルチエ「イヴニング・ドレス《青い鳥》」2006年秋冬

ドレープ、シルエットが美しいドレスの数々。禁欲的だったり、大胆だったり、バックスタイルも見所。、革新的な素材もいろいろ。この展示室のみが撮影可能。

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スキャパレリ イヴニング・グローブ《爪》1936年頃 ガリエラ宮パリ市立モード美術館蔵

この手袋、ほとんど熊の手みたいで…(笑)実際身につけると、びしっとハマるのかもしれないけれど。

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(左から)ブリュイエール「ウェディング・ドレス」1944年 / ルシル・マンガン「イヴニング・ドレス」1950年頃 / カルヴェン「イヴニング・ドレス《恍惚 》」1945年春夏

右のドレスの美しさにため息。瑞々しい色彩、光沢のある生地、ドレーブ、シルエット、どれもすばらしい。
左のシンプルなウェディングドレスは、キルティングっぽい刺繍が生地全体に施された贅沢なもの。

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ピエール・カルダン「ドレス《的》」1966年春夏 / クレージュ「ジャケットとドレスのアンサンブル」1965年春夏 / カール・ラガーフェルドによるシャネル「コートドレス」1995年秋冬 / シャネル「テーラード・スーツ」1960年頃 / ウンガロ「デイ・コート」1968年春夏

カルダンの「的」は同心円ではないんですよね。人が着用してこそ美しくみえる微妙なカッティング。
クレージュ、シャネルはいかにもそれらしいスタイル。

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(左から)ジャック・エイム「室内用ドレス《シャレー》」1951年秋冬 / ジャック・ファット「ドレス」1948年秋冬 / ジャック・エイム「カクテル・ドレス《フラクシネル》」1949年春夏

この3つのドレス、トップとスカートのバランスがモダンですてきです。…と思えば、1940年代なんですねえ(汗)
今着ても、古くささは全く感じないはず。


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