フェルメールとレンブラント:17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち

2016年04月28日
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東日本大震災復興事業「フェルメールとレンブラント:17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち」展
フェルメールとレンブラント:17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち TBSサイト
17世紀はオランダ黄金時代といわれています。この時代、オランダは歴史上稀にみる発展の最中にありました。
絵画は一般市民が手に入るような 大きさや価格でも出回っていました。この時代に活躍した画家たちの中には、「光の画家」として知られるデルフト出身のヨハネス・フェルメール(1632-1675)や アムステルダムで名声を手にし、独特な発想、技法と構図で人気を得たレンブラント・ファン・レイン(1606-1669)など、今日私たちがよく耳にする名があります。
 本展覧会では、約60点の作品を通してオランダ黄金時代と当時活躍した画家たちを紹介します。フェルメール、レンブラントと並び、フランス・ハルス、 ヤン・ステーンなど、黄金時代を彩った様々な画家たちの作品によって、 当時の文化と人々の生活が私たちの目の前によみがえります。
ニューヨークのメトロポリタン美術館、 アムステルダム国立美術館を中心に個人蔵の作品も加え約60点を一堂に展示します。中でもメトロポリタン美術館の傑作、 フェルメールの《水差しを持つ女》とレンブラントの《ベローナ》は日本初公開作品となります。


フェルメールが福島に!ということで、記録的な人出となった福島県立美術館。
駐車場は大混雑ですが、入ってみれば、首都圏の美術館に比べたらフツーといっていい(笑)
ところで、展覧会チラシが近年まれに見るダメダメデザインと思うのは私だけじゃないはず。TBS主催からはじまる巡回展なので、使い回しなんですが、これは盛り上がらないってば(汗)

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エマニエル・デ・ウィッテ「ゴシック様式のプロテスタント教会」

教会内部の絵が数点、どれも緻密で美しい。

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コルネリウス・クラースゾーン・ファン・ウィリーゲン作『港町の近くで』

海洋貿易で富を手にしたオランダ。
海や船が生活圏内にないので、美しい帆船を見ると、ファンタジーか架空の世界のように感じられる。これから冒険譚が始まるような。
リーフェ・フェアシュフイエール「河口の風景」もきれいでした。印象派のような作品で、この時代には珍しいような気がする。

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ウィリアム・カレフ作『貝類と杯のある静物』

この時代の静物画はステーイタスを表現しているので、ここに描かれた貝やサンゴは希少なものに違いない。
珍しい食材、銀器やガラスもまた富の象徴なんでしょうね。

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フローリス・ファン・スホーテン「果物のある静物」

リアルを超えた細密っぷりがすごい。さくらんぼ食べたい…
虫食い痕、少し傷みかけたりんご(桃かも?)も忠実に。
どうだ食え!って感じのメロンもいいですねえ。

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フランス・ハルス『ひだ襟をつけた男の肖像』

肖像画はどれもお高い感じなのに対し、ハルスのこの作品はいいです。
裕福そうでありながら、知的で魅力的な人柄が伝わってきます…もちろん、ほんとの人柄は知りません(苦笑)

富裕層が描かせた大きくて立派な肖像画多数。
真っ白でシワ一つない大きな襟、レース。膨らんだ袖は優雅で動きにくそうですが、動かなくていいわけか?肉体労働とは無縁そうなふっくらした美しい手が印象的でした。

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ヨハネス・フェルメール「水差しを持つ女」1662年頃
油彩・カンヴァス、45.7×40.6 cm メトロポリタン美術館、

今回のメイン、フェルメール。
この日、まぶしい陽光の下をずっと歩いて来たので、この作品のひんやりした空気感になじむのに時間がかかってしまいました。
大きな作品ではありません。わかって来ても、あ、小さいなと思う。フェルメール作品の中でも地味な方かもしれませんね。
ノリのきいた真っ白な頭巾がふれあう音も聞こえてきそうな静寂。この空間に入り込むと消えてしまいそうな儚さも感じられます。

フェルメールの作品は少ないので、企画展ではたいてい同時代の絵画も展示されます。
多くは下町の風俗画という感じで、飲んだくれのいる居酒屋や詐欺まがいのやりとり、怪しい医者、占い師、好奇心から覗き見する女性など、ちょっと品が悪い。
そうした中、フェルメールの作品はどこまでも繊細で品よく、静かで清潔で別世界のよう。その対比は「フェルメール展あるある…」といってもいい(笑)

item2.jpg日本初公開
レンブラント・ファン・レイン「ベローナ」1633年

もう一つの目玉、レンブラント。
緻密で重厚な中に躍動感のある筆遣い、迫力のある先品です。レンブラントはいつ見ても、やっぱりいいなあと思います。
盾のメドゥーサがすごい顔で怖い…ま、見たら石になるとされるくらいなんで(汗)
ベローナは、ローマ神話の戦争の女神らしいのですが、豪華鎧をまとっていても、穏やかな表情、ふっくら包容力のある女性という感じです。
ここになにか意味があるのだろうか。モデルはいるのだろうか。じっくり見ていると不思議なんですが、健康的で、今も生きているような、そんな生命感を感じます。
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