BS海外ドキュメンタリー「シャネル VS スキャパレリ」…ついでにダリ

2016年05月20日
BS海外ドキュメンタリー シリーズ「ライバルたちが時代をつくった」
シャネル VS スキャパレリ

NHK-BS1 2016年5月17日(火)午前0時00分~
再放送/2016年5月24日(火)午後5時00分~
20世紀のファッション界に革命を起こした2人のフランス人女性、ココ・シャネルとエルザ・スキャパレリ。全く対照的な2人が激しく火花を散らした時代を描く。
スポーティでシンプルなスーツで女性を解放したシャネルは、孤児院と修道院で育ち、お針子から成り上がった人物。片やスキャパレリは裕福な家庭に育ち、芸術家のダリやコクトーともコラボ。ショッキングピンクに代表される斬新な色使いと前衛的なデザインで一世を風靡した。ファッション界を大きく変えた、性格も生い立ちもまったく異なる2人の女性を、20世紀という時代の背景を交えて鮮やかに描く。
原題:CHANEL VS SCHIAPARELLI: THE BLACK AND THE PINK
制作:MA DROGUE A MOI(フランス 2014年)


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録画してなんとなく見始たのですが、おもしろかったです。
シャネルは、誰もが知る世界のブランド。ココ・シャネルの人生についても、さまざまな本や映画などで知られていますし、私も映画を見たりしてます。
なので、シャネルの部分は既知が多いのですが、同時代に活躍したスキャパレリとのライバル関係は、知らないことも多くて、興味深かったです。
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スキャパレリは、先日三菱一号館美術館で見た「PARIS オートクチュール—世界に一つだけの服」展で、とても印象に残っていました。
装飾的で個性的&ちょっとユーモア。
この展覧会には、以前から好きだったラクロワもあり、そこにに通じるような…ああこの雰囲気はとても好きだなと思いました。
以前の記事 PARIS オートクチュール—世界に一つだけの服 2016年05月05日
ドキュメタリーでは、スキャパレリは貴族の血をひく裕福な家に生まれとありました。美術品に囲まれた暮しが、華やかなデザインに影響を与えたと、なるほどわかるなあと展示を思い起こしました。
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スキャパレリは裕福でしたが、孤独な少女時代を送っていた。そして個性的で、女性として既成概念にとらわれない生き方をしたい、した!…という点ではシャネルと同じです。

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番組を見ていると、それまでの女性の概念を突き抜けたファッションを提案し、時代の寵児になったのはシャネルが先。
スキャパレリはそれを追うような形だけれども、よりアーティスティックだったのはスキャパレリ。女性デザイナーとして初めてTIMEの表紙を飾ります。
革新的な生き方は、自分の独壇場だったはずが、気がつけばスキャパレリの評価の高さに焦るシャネル。
シャネルは有名人として、芸術家ともつき合うようになりますが、芸術家たちはやがて、シャネルのシンプルに削ぎ落としていくスタイルから、スキャパレリの独創性に引かれていったようです。
その一人がサルバドール・ダリ。アーティストとして互いに刺激し合う関係になっていきます。華やかな外見や振る舞いと裏腹に、コンプレックスを持つ似た者同士ということですね。
ドレスにロブスター(ダリの大好物)描いたり、頭にハイヒール載せたり(帽子)、タブーはないらしい…いろいろしてます(笑)
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ダリがスキャパレリからインスピレーションを受けて制作したのが「薔薇の頭部の女」
自分は醜いと思い込んでいた少女時代のスキャパレリは、顔に花の種を植えて覆ってしまおうと考えた…というエピソードを、ダリがいたく気に入ったらしい。
あれ、その題名に記憶が…?
我が地元福島には、ダリの彫刻作品をメインにした、諸橋近代美術館がありますが、そこにそんなタイトルがあったはず。

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サルバドールダリ「バラの頭の女性」(1981年)諸橋近代美術館

スキャパレリとダリの親交があったのは1930年代、油彩画の「薔薇の頭部の女」はその頃の作品で、彫刻作品はずっと後ですが、このモチーフをダリが気に入っていたことがわかりますね。
ちなみに、こちらもスキャパレリとの交流から生まれたらしい。どちらも常設展示しています。
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サルバドールダリ「人の形をしたキャビネット」(1982年)諸橋近代美術館

女性の心や秘密を引き出しを開けるように見えたらいいのに…ということらしい。
ダリの作品にはモチーフやテーマがありますが、スキャパレリの影響がこんなにあったとは知らず、私は何度も見ていたわけか。
ちなみに、彫刻の「人の形をしたキャビネット」は、以前「ダリを触ってみる」という企画で、触りまくったことがあります。

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どっちが先かは不明

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諸橋近代美術館 ダリの作品一覧
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第二次世界大戦をはさみ、シャネルとスキャパレリには、時代の波という大きな変化が訪れます。
社会現象として女性たちのモードに変革をもたらし、現代まで生き残ったのはシャネル。
スキャパレリの孫は、祖母はアティーストだったといいます。
なるどなあと思います。スキャパレリのファッションは、誰にも似ていないアート作品ですよね。
シャネルの最大の功績は、現代まで受け継がれる「スタイル」ですよね。
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エルザスキャパレリ : Elsa Schiaparelli - ファッションプレス
Bertrand Guyon (ベルトラン・ギュイヨン) による新生 Schiaparelli (スキャパレリ) がデビューコレクションを発表
1930年代、かの Coco Chanel (ココ・シャネル) と並んでパリを席巻したクチュールデザイナーの Elsa Schiaparelli (エルザ・スキャパレリ)。当時のモード界において女帝として名を轟かせ、それと同時にショッキングピンクを生んだ女、モード界のシュールレアリストなど数々の異名を馳せてきた彼女のメゾンの扉が、再び開かれたのが2年前のこと。
2013年の7月に開催されたパリ・オートクチュール・ファッションウィークにて、Christian Lacroix (クリスチャン・ラクロワ) とのコラボによるカプセルコレクションとともにその幕が切って落とされた復活劇は、今回発表された2015-16年秋冬オートクチュールコレクションによって第3幕を迎えることとなる。


スキャパレリはもうないのかと思ったら復活していたのですね。
しかもラクロワとコラボ。三菱一号館美術館で近いものを感じたのは、ある意味当然か(笑)
もうメゾンの時代ではないので、どのような展開になるのかはわかりませんが…。

一つのドキュメンタリー番組が、最近見た美術展や、自分が何度も見ているダリの彫刻とつながっていたり…わからないものですね。



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