西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展

2016年07月09日
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(上)《お城の庭》J.B.ユエによるデザイン 1785年 銅版プリント・綿(ジュイ製)
(下)《グッド・ハーブス》 18世紀末~19世紀初頭 木版プリント・綿(ジュイ製)

西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展
2016/6/14(火)-7/31(日) Bunkamura ザ・ミュージアム
トワル・ド・ジュイとは
ドイツ出身のプリント技師、クリストフ=フィリップ・オーベルカンプ(1738−1815年)によってヴェルサイユ近郊の村、ジュイ=アン=ジョザスの工場で生み出された西洋更紗、トワル・ド・ジュイ(ジュイの布)。
工場が設立された1760年から閉鎖する1843年までにこの工場で生み出されたテキスタイルのデザインは3万点を超えると言われ、人物を配した田園風景のモティーフだけでなく、様々な花が散りばめられた楽しいデザインのコットンプリントが数多く伝えられています。
 トワル・ド・ジュイ美術館の全面協力を得て開催される本展は、西洋更紗トワル・ド・ジュイの世界を日本国内で初めて包括的にご紹介するものです。田園モティーフの源泉をフランドルのタぺストリーにたどり、世界中を熱狂させたインド更紗を併せてご覧いただくことで、オーベルカンプの工場とトワル・ド・ジュイの誕生と発展の物語を紐解き、独自の魅力を発見していただく機会となることでしょう。


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J.B.ユエ《ジュイ=アン=ジョザスのオーベルカンプの工場》
1807年 油彩・キャンヴァス

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ポスターの柄を見れば、誰しも見たことある…と思う有名な柄の布地。
それを歴史を辿りながら見る企画展です。
トワル・ド・ジュイに田園のモチーフが多いのは、15〜17世紀のタペストリーにルーツがあるらしい。
その後、17世紀後半に東インド会社によって手に入ったインド更紗がブームに。
エキゾチックな柄やモチーフもあるけれど、簡単に洗濯出来る綿はとても喜ばれたらしい。

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《白地草花文様更紗 唐物文琳茶入 銘本能寺 附属 盆箱包み裂》
18世紀 手描き・綿(インド製)

インド更紗はヨーロッパ経由で日本にも入り、珍重。
本能寺の銘がはいった茶道具を包む布になったり、見本帳のように綴じて鑑賞したり、相当の人気だったことがうかがえます。

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展示されている17世紀頃のインド更紗を見ながら、インドらしいエキゾチックな柄もあるけれど、繊細でエレガントな柄も多いなあと見ていると、ヨーロッパで人気になったことで、輸出先のヨーロッパで受ける柄にだんだんと変わっていったらしい。なるほど、顧客のニーズに応えるということ…そうりゃそうか。

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(左から)《円花(ロザス)文様:肘掛椅子のための布》 / 《大きなパイナップル》 / 《バラとライラック》

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《パイナップル図(大)》1777年頃 木版プリント・綿(ジュイ製)

インド更紗の流行は、やがて伝統的な絹やウールの生産者の怒りを買い、輸入禁止に。
そしてここからが本題、フランスにコットンプリントの工場が設立。これがトワル・ド・ジュイの始まり。

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柄はエキゾチックなものから、優雅でクラシカルな柄まで様々。
柄にバラのモチーフが入ると、とたんにヨーロッパのエレガントな雰囲気になるのが不思議。

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《花と鳥》1775年頃 木版プリント・綿(ジュイ製)

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今日本でトワル・ド・ジュイで知られているのは、線書きのイラスト風の柄ですが、当時はびっしり描き込まれた華やかな柄が主流だったらしい。
ちなみにこれは銅板プリントで、華やかな色彩の柄は木版。

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美しい下絵もたくさん展示されて、おもしろかったです。


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