第5回野口英世記念ばんだい高原国際音楽祭

2016年10月17日
2_020160902144707_uLkBO.jpg

第5回野口英世記念ばんだい高原国際音楽祭
2016年10月6日〜10日・福島県猪苗代町周辺24公演

今年で5回目となる「ばんだい高原国際音楽祭」に今年もやって参りました。
若手音楽家を中心に、リーズナブルな料金で、いろいろ楽しめるありがたいイベント。スケジュールやプログラムを見ながら、どれにするか選ぶのも楽しい。
私はもっぱら、音楽ホールの学びいなにいました。ライブのあいまには、ロビーでギターの竹内永和さんが演奏していたり、大サービス。ライブが終わればサイン&握手会、常連さんが「また来たよ」…みたいな会話をかわしていたり。
私は2日間で5公演参加。お手頃といってもたくさんは、さすがに無理ですねえ。
-----------------------------------------------------------------------------
10月8日
●愛!ソプラノの世界的名花とともに〜歌曲王シューベルト〜
シューベルト:
ます、野ばら、ナイチンゲールに、若い尼僧、さすらい人の夜の歌 、ガニメード、岩の上の羊飼い(クラリネット付)
 コロン・えりか(ソプラノ)
 碓井俊樹(ピアノ)

ソプラノのコロン・えりかさんは初めて聴きます。
南米生まれで日本、イギリスで学んだとか。外見は日本人っぽいけれど、歌声は(一般的な意味で)日本人のソプラノか歌手とは全く違う。欧米系の喉(骨格)なのでしょう、高音に余裕があるんですよね。
初々しい感じのお嬢さんが歌う野ばら、ナイチンゲール、若い尼僧…いずれも清らかでまっすぐ、好感の持てる歌声でした。

関係ない話ですが、ピアノ(とトーク)の碓井さんの楽譜の大半がiPadで、会場がちょっとざわついたり(笑)ま、そいういう時代かと。他の公演では普通の紙だったけど(笑)
-----------------------------------------------------------------------------
10月8日
●誘!ノエ・乾と巡るウィーン音紀行〜魅惑のシューベルト&クライスラー〜
シューベルト:ヴァイオリンとピアノのための幻想曲D.934
クライスラー:前奏曲とアレグロ、ウィーン奇想曲、愛の喜び、愛の悲しみ、美しきロスマリン、中国の太鼓、ジプシーの女、ウィーン狂詩曲風幻想曲 ほか
サンサーンス:序奏とロンドカプリチオーソ
 ノエ・乾(ヴァイオリン)
 碓井俊樹(ピアノ)

音楽祭の事実上の座長のような存在、ヴァイオリニストのノエ君です。
シューベルトの幻想曲は、聞き応えのある楽曲でした。「人生のすべてがつまっている」みたいことを話していたけれど5年前からノエ君のヴァイオリンを聴いていますが、勢いとテクニックだったころから、選曲含めて彼の成熟がわかるというか、ちょっとじーんときました。
この曲には「人生のすべてがつまっている」みたいことを話していたけれど、本当に喜怒哀楽さまざまなシーンを思い起こさせるような演奏でした。ちょっとエキゾチックな要素も入っているのかな。

クライスラーの一連の名曲は、ロマンチックですてきでした。

今年はヴァイオリンを解体するほどの大掛かりに修理をして、いろいろ心配だったそうですが、戻ってきたら30%位音が向上したそうで、演奏が楽しくてたまらない…みたいなことを話していました。
最近大きなオケとの競演が決まったということで、そこで演奏する「序奏とロンドカプリチオーソ 」は思い入れがたっぷりで、なんかこう情的なところをつかまれてしまった感じ。なんとなく成長見守りポジションになってしまったもよう(笑)本番がんばってほしいです。
-----------------------------------------------------------------------------
10月8日
●レイトショー in 学びいな
ベートーヴェン: チェロ・ソナタ 第3番
 レオナルト・エルシェンブロイヒ(チェロ)
 アレクセイ・グリニュク(ピアノ)

今年の音楽祭の私の目玉、レオナルト・エルシェンブロイヒ。
30分の短い公演は、レオナルトのスケジュールで後から決まったらしい。ピアニストと一緒に、「さっき韓国から成田に着いたばかり」…だとか(汗)
遅い時間だったこともあり観客少なくて、なんてもったいないと思う。
当初リストの予定だったプログラムは、前日の釜山でもりあがったベートーベンのチェロソナタに変更。
疲れているはずですが、前日の興奮をそのまま引きずってきたかのような熱情に引き込まれました。ピアノも熱っぽい色気があってよかった。
レオナルトのチェロを最初に聴いた時、音が体に直接響いてきました。演奏者なら体も楽器の一部のようになれるのでしょうが、聴いてる側が音を聴くと同時に「音を体で感じられる」っておもしろいと思う。
-----------------------------------------------------------------------------
10月9日
●凄!最強トリオが贈るロマンの嵐〜濃厚ロシア名曲集〜
ラフマニノフ:チェロ・ソナタ Op.19
チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲「偉大なる芸術家の思い出」Op.50
レオナルト・エルシェンブロイヒ(チェロ)
アレクセイ・グリニュク(ピアノ)
ノエ・乾(ヴァイオリン)

前日のレオナルトとアレクセイに、ノエ君が加わり、ロシア名曲。
私が見た公演で最も盛り上がりました。
若手演奏家同士、共演と言うよりは競演、どんどん熱く激しくなる演奏に会場も熱を帯びてくる。最後はスタオベ!
鑑賞に来たはずが、競い合う若手演奏家に巻き込まれてしまって…これはこれで、とてもおもしろかったです。
-----------------------------------------------------------------------------
10月9日
●薫!錦秋の馬頭琴ライブ〜大地と風と虹と〜
楽曲|アルタンホヤグ/モンゴル民謡/
モンゴル伝承曲/
ゴンチグソムラー/スフバータル/アルタンゲレル/
ダムディンスレン/ジャンツァンノロブ ほか
デルゲルマー(馬頭琴)
碓井俊樹(ピアノ)
竹内永和(ギター)

この公演は、裏磐梯ロイヤルホテルのラウンジが会場。サロンの雰囲気でゆったり。ステージはすぐ目の前です。
馬頭琴はずいぶん前に聴いたことがあり、懐かしく、また聴きたいなと思っていました。
今回はモンゴル音楽に詳しい方の解説付で、なるほどとという話がたくさん聞くことができました。
馬頭琴といっても、木製で見た目はバイオリンに近い楽器です。元は動物の皮や毛で作られた民族楽器だったのですが、とてもチューニングが難しく、音も小さい、他の楽器との共演もむずかしい。そこから改良されたわけですが、歴史的に深い関係にあるソ連(現ロシア)の影響(事実上のプロデュース、あるいは指導)により、木製のヴァイオリンに似た、今の形になったらしい。
ソ連の下で社会主義国家モンゴル人民共和国(1924〜1992年)が独立した歴史があり、モンゴルの音楽家のほとんどがソ連で学んでいたらしい。楽器も音楽もロシアクラシックの影響を受けているのがモンゴル音楽。

デルゲルマーさんは、伝統的に男性奏者が多い馬頭琴では珍しい女性奏者。華やかな民族衣装に身を包んだ若く美しく女性です。
技術的なところはよくわからないのですが、きっちりした演奏は少し音が固いかなという印象。こういう演奏の方がオーケストラとの共演は向いているのかな。
ライブの楽しさはあるけれど、アドリブの叙情的な香りがあれば、もっと私の好みなんですが。
モンゴルではなくてはならないのが馬。馬をテーマにした曲がたくさんあり、馬のいななき、草原を駆ける駿馬など、馬への強い愛情が感じられました。
関連記事
音楽・舞台 | Comments(0) | Trackback(0)
Comment

管理者のみに表示