映画「ある天文学者の恋文」

2017年01月13日
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映画『ある天文学者の恋文』公式サイト
「ニュー・シネマ・パラダイス」「鑑定士と顔のない依頼人」で知られるイタリアの名匠ジュゼッペ・トルナトーレが、名優ジェレミー・アイアンズとオルガ・キュリレンコを主演に迎えて描くヒューマンミステリー。音楽はトルナトーレ監督作おなじみのエンニオ・モリコーネが担当。著名な天文学者のエドと教え子のエイミーは、周囲には秘密で年の差の恋愛を満喫していた。ある日、大学で授業を受けていたエイミーのもとに、出張中のエドから「もうすぐ会える」というメールが届くが、エドの代わりに教壇に立っていた別の教授から、エドが数日前に亡くなったという訃報を知らされる。その後もエイミーのもとにはエドから手紙やメール、贈り物が届き、疑問を抱いたエイミーはエドの暮らしていたエジンバラの街を訪れる。そこでエイミーは、彼女自身が誰にも言えずに封印していた過去について、エドが調べていたという事実を知る。

宇宙オタクとして「天文学者」という言葉に食いつき(笑)
トルナトーレ監督で、音楽モリコーネなら、見ないわけない(笑)首都圏じゃあもうとっくに公開が終わっているかもですが、私ローカルでは今ごろです。
亡くなった恋人から次々と届くラブレター。レビューでは「P.S. アイラヴユー 」(2008)に展開が似ているというコメントが多いですが、私はその映画は見ていません。

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親子ほど年の差のある不倫カップル。どこにでもありそうな不倫も、ジェレミー・アイアンズの品の良さと、恋人エイミー役のオルガ・キュリレンコのいかにも愛人って感じではない、ちょっと野性的な雰囲気が、この不倫を無二の恋愛に高めているような気がします。
知性の塊である天文学者と、優秀ではあるけれど刹那的で危険なスタントの仕事もするエイミー、そのギャップもおもしろい設定。エイミーの飾らない感じがかっこいい。

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亡くなったはずの恋人からメールや手紙…それをミステリーかといえば、遺言や今の通信手段や技術があれば十分可能なので、この部分の謎解きはミステリーというほどではないと思う。
若い恋人の行く末を気にかけた大きな愛ではあるけれど。

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これは恋人を失ったエイミーの再生の物語であり、わだかまりのある家族の過去からの再出発、真の意味で大人になる物語。
そう考えると、エイミーが父ほどの年上の男性に引かれるのもなんとなくわかるし、危険なスタントの仕事をする理由もわかる。
エドの情熱的な愛は、限られた時間を生き抜こうとする思いのたけ…というふうにも感じとれます。

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イタリア湖水地方オルタ湖、ジュリオ島
エドに導かれるように訪れる別荘の雰囲気がとても素敵で、映像のハイライトです。

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いい人ばっかりで、こんな優しく、美しく終わる不倫はないだろうな…とは思うけれど、癒しと魂の再生だからね(笑)

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恋人エドは天文学者。
何光年も離れた遠くの星を見ることは、過去からの光を見ること。星の光が地球に届くまで、何年も何百年もかかるなら、その光を見ることができた時、その星はもう存在していないかもしれない。
亡くなった恋人からの手紙を、遠くの星からの光になぞらえるところに、「天文学者」の設定に意味あるのですが、映画評はだれもそこに突っ込んでない〜!だめじゃん〜。
それだけが残念な宇宙オタクです(涙)
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おまけ
ジェレミー・アイアンズの不倫ものといえば「ダメージ」でしょう。ジュリエット・ビノシュ共演。
「ある天文学者の恋文」とはまるで違う、激しく超キツイ結末に、見たらダメージ受けます(汗)


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