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三菱一号館美術館でタイムスリップ?

2010年04月29日
三菱一号館美術館の開館記念展「マネとモダン・パリ展 」を見てきたことを前の記事に書きました。

三菱一号館美術館ついて(公式サイトから抜粋)
1894(明治27)年、開国間もない日本政府が招聘した英国人建築家ジョサイア・コンドルによって設計された、三菱が東京・丸の内に建設した初めての洋風事務所建築です。全館に19世紀後半の英国で流行した クイーン・アン様式が用いられています。
老朽化のために1968(昭和43)年に解体されましたが、原設計に則って同じ地によみがえりました。
階段部の手すりの石材など、保存されていた部材を一部建物内部に再利用したほか、 その製造方法や建築技術まで忠実に再現するなど、さまざまな実験的取り組みが行われています。
19世紀末に日本の近代化を象徴した三菱一号館は、2010(平成22)年春、三菱一号館美術館として生まれ変わりました。

三菱一号館美術館

マネとモダン・パリ展 三菱一号館美術館の開館記念展
会期:平成22年4月6日(火)~7月25日(日)

美術館は、雰囲気のある古い洋館といったたたずまいですが、当時複数の企業に貸し出されているように部屋数も多く、部屋はそれぞれ独立、公共施設や大きな美術館のようなひろびろした作りではありません。
廊下も広くなく、L字型をしていることもあるのか、誘導がなければ迷子になりそうでした。

19世紀後半の建築物、この美術館の開館記念が、その時代に活躍したマネ(1832-1883)と当時のパリの様子を伝える内容であることは、十分気合いが入ってますね。

マネについては前の記事に書いているので割愛するとして、19世紀の後半のパリは万博が開催され、華やかな時代だったようです。
展覧会では、虫眼鏡で見たいくらい精緻で美しい建築素描、当時の街並やファッションがわかる古い写真なども展示されていました。

ところで、観覧は広くはない部屋と廊下を順を追って巡るのですが、ちょっと混みあった建築素描のある展示室で、ふと後ろを振り返ると、そこに…

痩せた、もの静かで品のいい50代くらいの紳士が。
山高帽、肩幅の狭いクラシカルな細身のジャケット、ゆったり目のグレーのズボン…そしてステッキ。
コスプレとか、奇異な感じではなくて、まるで19世紀からタイムスリップしてきたかのような…?
少し違うけれどチャップリンのトレードマークようなファッションといえば、思い浮かべやすいでしょうか?
それなりに人がいて、ざわついている会場で、その紳士だけが別世界。
同行の友人は「展示」…かと思ったそうで(汗)

彼が19世紀の街並の写真をじっと見ている様子は、懐かしんでいるような、そこに帰りたいと願っているように見えてしまいます。
そのまま…写真(の時代)に…吸い込まれていくのでは?
…と、じっと見てしまいました。

美術館の古い洋館の雰囲気も手伝って、そんな失礼なことを想像しながら、見ていました。
展示の部屋ごとに、後になり先になりその紳士を見かけるのですが、展示を見終える頃には、もういませんでした。
たぶん…「帰った」んだと思います…。

帰り際、この感じ記憶があるなと考えてみると、思い出しました。
ジャック・フィニイの小説「ふりだしに戻る」です。
こちらはNYが舞台ですが、現代の青年が19世紀後半のNYに旅立つファンタジーSFです。
古き良き時代、ノスタルジー…小説の世界は、美術館で見かけた紳士にぴったり。
どうやって、過去に旅立つのか?
…あ、ネタバレになってしまう!

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美術館の一帯は、丸の内ブリックスクエアとしてショップやらレストランやら。
写真は美術館の2階から、裏側のパティオを見下ろしたところ。
オープンカフェがおしゃれ。

丸の内ブリックスクエア

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