ミュシャ展

2017年05月08日
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スラヴ叙事詩 原故郷のスラヴ民族 1912年 テンペラ、油彩/カンヴァス 610×810cm

国立新美術館開館10周年・チェコ文化年事業 ミュシャ展
2017年3月8日(水)ー 6月5日(月)
国立新美術館
アール・ヌーヴォーを代表する芸術家の一人、アルフォンス・ミュシャ(チェコ語発音ムハ※、1860-1939)は、オーストリア領モラヴィア(現チェコ)に生まれ、ウィーンやミュンヘンを経て、27歳でパリに渡り絵を学びました。なかなか才能を発揮する機会に恵まれなかったミュシャは、34歳の時に、女優サラ・ベルナール主演の舞台「ジスモンダ」のポスターを手がけることになり、一夜にして成功をおさめます。以降、優美で装飾的な作風は多くの人を魅了し、時代の寵児として活躍しました。
美しい女性像や流麗な植物文様など、華やかで洗練されたポスターや装飾パネルを手がける一方で、ミュシャは故郷チェコや自身のルーツであるスラヴ民族のアイデンティティをテーマにした作品を数多く描きました。その集大成が、50歳で故郷に戻り、晩年の約16年間を捧げた画家渾身の作品《スラヴ叙事詩》(1912-26年)です。およそ縦6メートル、横8メートルに及ぶ巨大なカンヴァスに描かれた20点の油彩画は、古代から近代に至るスラヴ民族の苦難と栄光の歴史を映し出す壮大なスペクタクルであると言えます。


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スラヴ叙事詩「スラヴ民族の賛歌」
1926年 テンペラ、油彩/カンヴァス 480×405cm プラハ市立美術館

スラブ叙事詩
1911年、ムハ(ミュシャ)はプラハ近郊のズビロフ城にアトリエを借り、晩年の約16年間を捧げた壮大なプロジェクト《スラヴ叙事詩》に取り組みます。故郷を愛し、人道主義者でもあった彼は、自由と独立を求める闘いを続ける中で、スラヴ諸国の国民をひとつにするため、チェコとスラヴ民族の歴史から主題を得た壮大な絵画の連作を創作したのです。


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ミュシャはさんざん見たからもういい…と思いましたが、門外不出の「スラブ叙事詩」が来ると知り、ならば見ておきたい!…そう考えたのは私だけじゃないと思う。
会場に入ると、いきなりメインの「スラブ叙事詩」から。わかってはいたけれど、とにかく絵が大きい(驚)。見上げて、のけぞり、後ろに倒れそうです(汗)
話題の企画展とあって人が多い、大きさがなんとなくわかるでしょうか?このでっかい国立新美術館でなければ展示できないでしょう。
とにかくでっかい絵です。教会の壁画のようでもあります。

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スラヴ叙事詩「スラヴ式典礼の導入」
1912年 テンペラ、油彩/カンヴァス 610×810cm プラハ市立美術館 

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スラヴ叙事詩「スラヴ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い」
1926年(未完成) テンペラ、油彩/カンヴァス 390×590cm プラハ市立美術館

スラヴ叙事詩は民族の歴史、歴史上有名な場面をミュシャが独自の解釈で作品にしたもの。スラヴに生まれれば誰でも知っているだろう場面、日本で言うなら邪馬台国から始まり、関ヶ原の合戦、明治維新、第二次世界大戦まで一気に見せるような…違うかな?
ですので、ある程度の予備知識や解説がないと理解がすすまない。スラヴ人が見れば、ぐっとくる場面とかあるのだと思う。その意味で、事前に美術関係の番組や特番を見ていてよかったと思いましたが、この壮大なシリーズを楽しむにはまだまだ足りないことを会場で感じました。

とにかくいずれの作品も大きくて大迫力、劇場にいるような…スポットライトがあたる豪華な舞台を見ている感覚、歴史の場面に立ち会っているような感覚です。
歴史上重要な皇帝や宗教家が描かれていても、それ以上に民衆のボリュームがすごい。民があってこその祖国ということか?スラヴの歴史は戦争と平和の繰り返し、戦と死にまみれた歴史。いつの世も犠牲になるの民、累々と連なる屍も大迫力で迫ってきます。ここまで描いてしまうスタミナ、狩猟民族だなと思ったり(汗)
それにしても、自分はこの作品の10分の1も理解できてないのだなと歯がゆい(汗)
これは母国で展示されてこそ…それをいっては元も子もないけれど(汗)

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ジスモンダ 1895年 リトグラフ/紙 217.9×75cm 堺市

後半はミュシャと言えばこれ、パリ時代に制作したサラ・ベルナールの舞台ポスターなど。ヘビーなスラヴ叙事詩のあとだとほっとしたりして(汗)

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四つの花「カーネーション」、「ユリ」、「バラ」、「アイリス」
1897年 リトグラフ/紙
[左から]110×44cm、109.5×44.7cm、109.8×44.8cm、109.5×44cm 

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ヒヤシンス姫 1911年 リトグラフ/紙 125.5×85cm

この作品も有名ですね。祖国に戻ってからの代表作でいいのだろうか。お姫様だけど意志の強そうな表情が印象的ですてきだなと思っていました。よく見ると姫様とは思えないほど腕がたくましい。
スラヴにもどってから描く女性は、丸顔のスラブ風美人。「ヒヤシンス姫」は日本で言うなら「かぐや姫」のような感じのストーリーらしい。

今回の企画展では、パリ時代の作品は脇役と言ってもいいでしょう。
スラヴ叙事詩でお腹いっぱいです。やっぱ肉食系は違う。ってそれが一番の感想なのが悲しい。


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