国立西洋美術館所蔵 ミューズ:まなざしの先の女性たち

2017年05月28日
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平成29年度国立美術館巡回展
国立西洋美術館所蔵 ミューズ:まなざしの先の女性たち
2017年4月22日(土)~7月2日(日)
福島県立美術館
「ミューズ」とは、美術、音楽、文芸などの諸芸術をつかさどる女神たちのことです。古代ギリシャでは、彼女たちは芸術家にひらめきを与え、制作意欲をかきたてる存在と信じられていました。芸術家にとってのミューズとは、実のところ、身近にいる女性たちのことだったのかもしれません。女性たちの姿は、かわいらしい恋人として、つつましやかな妻として、愛情あふれる母として、あるいは家庭を飛び出して仕事に勤しむ社会の担い手として、またときには男性を誘惑し破滅へと導く「ファム・ファタル」として、さまざまな姿で美術作品に登場します。
ルネサンスから印象派を経て20世紀に至るまでの珠玉の作品を通して、芸術家たちのまなざしの先にあった、魅力あふれる女性たちの姿をぜひお楽しみください。


タイトルやポスターと見て、女性は女神、健康的で華やかな「女性賛歌」を想像していました。
ところが様々な作品がある中では、どちらかいうと生々しい女性像、醜さも含めた女性たちの生き様…そっちのインパクトが強かったです。その意味でとてもおもしろかったです。
西洋美術館の常設展示で見ている作品も多数。

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マリー・ローランサン 「イフィジェニー、あるいは三人の踊り子」

前々から感じているのですが、ローランサンのデッサンは夢二に似てるような気がします。

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マリー=ガブリエル・カペ「自画像」

18世紀の女性画家カペの自画像。自分自身をこんなに美人に描いちゃうのか〜?と思いましたが、これは参考作品で営業に使っていたからかな?
当時の女性は、家庭内の仕事に従事し家から出ることはほとんどなく、教育の機会もなかった。画家になったとしても高度な知識必要な宗教画や歴史画は描けないので、絵画として格下だった肖像画や静物画を描くほかなかったらしい。

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ギュスターヴ・クールベ もの思うジプシー女(1869年) 

最初に見たのはずいぶん前、とても野性的な感じがして好きな作品。

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シャルル・コッテ 裸婦

ドキッとするほど生々しい裸婦。まとわりつくような暗さとエロス、娼婦かな?

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モーリス・ドニ 「水浴」

明るく楽しそうですが、不自然な水浴び(笑)みんな裸ならわかるんですが、着衣(普段着)の人と裸の人が一緒に描かれると変な感じです。いろいろ謎ですね。

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ジャン=バティスト=カミーユ・コロー「ナポリの浜の思い出」

癒されるコローの風景画。

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ラファエル・コラン「楽」

黒田清輝に影響を与えたとか…わかりますねえ。淡いタッチが幻想的で、手が届かないもどかしさが。

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オーギュスト・ロダン「接吻」
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オーギュスト・ロダン「フギット・アモール(去りゆく愛)」

個人的なハイライトはロダンです。
誰も寄せつけない恍惚の愛、そして去っていく恋人への執着。恋愛の奥深さとドロドロを表現するならロダンでしょ。
ロダンだけでも見る価値があると思います。

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マックス・クリンガー『ある生涯』:誘惑
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フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス 『ロス・カプリーチョス』:美しき女教師 

クリンガー『ある生涯』は男によって、ゴヤの『ロス・カプリーチョス』は欲望をそそのかす魔女によって、落ちていく女を描いています。出会った相手が罪深いのか、それとも自分自身の中にある闇が目覚めただけなのか?


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