福島のこのごろ 2017年夏、復興

2017年07月03日
2020東京オリンピック、豊洲、森友、加計、暴言…話題のニュースに押しやられ、震災関連のニュースが全国で放送されることも少ない最近ですが、ちょっとおもしろい記事あったのでご紹介します。

DASH村から4キロ、原発被災地の山村で小さな田んぼが始まった【福島県葛尾村】
2017年06月28日 10時51分 ハフポスト日本版

福島県葛尾村。福島第一原子力発電所から約25キロに位置し、原発事故で避難指示が出された12市町村のうち、最も小さな村だ。
原発事故による避難指示が解除されてから、2度目の田植え期を迎えた5月下旬、山間部の広谷地地区の田んぼには、近隣市町村から学生や会社員ら40人近くが田植えイベントに集まっていた。
「ちょっと集まり過ぎかも…」
イベントを企画した、地域づくり団体「葛力創造舎」の代表理事・下枝浩徳さん(32)は、村にとって最適な復興のやり方を探る。下枝さんには苦い経験があった。早急に結果を求め、規模を拡大していく“都会のやり方”をしたことで、震災直後に失敗していたのだ。
(中略)…震災の翌年に葛力創造舎を立ちあげ、被災地ツアーの受け入れを始めた。1回あたり何十人というツアー客を地元に案内。「俺がみんなを引っ張るんだ」と張り切りメンバーの尻を叩いたが、それがメンバーだけでなく、地元住民の負担にもなっていた。
「手間ばかりかかって疲れる。儲かんないし」
イベントの度に、もてなしの手料理づくりなどで駆り出される。そのため、手伝いで土日も休めない状態を引き起こしていた。
東京のように住民が多いわけではないから、交代できる人もいない。ツアー客には楽しいひと時を提供できていたかもしれないが、イベントが増えれば増えるほど、被災地は疲弊した。
「これでは、誰のための復興なのかわからない」
このままのやり方では、長くは続かないのではないかと感じた瞬間だった。


何事かあった時、強いリーダーシップを発揮できる人がいることは、大きな力、財産です。
けれども、復興という長い長い道のりでは、みんながパワフルでいられるわけではありません。普通の人は大変なんですよね(苦笑)

少し話はそれますが、被災地ツアーや被災地を取材が入ると、協力しようという思いからか、被災地ではなぜか「被災地の人」を演じよう…被災地らしくしよう…としてしまう。演じるというのは語弊があるかもしれませんが、報道やボランティアは「困ってる人」「すごくがんばってる人」を捜してしまうので、そこに答えてしまうのかなと思う。
復興とは、ごく普通の日常を取り戻すことだと思いますが、それは派手などんでん返しではありません。
「被災地ツアー」でいろいろ知ってもうことは大事ですが、非日常的な「被災地ツアー」に地元の人が疲れてしまうのはわかるような気がします。

震災から時間がたち、今は地に足の着いた支援が必要なのだと思います。支援が必要なくなったわけではありません。
たとえば、現在福島県で生産され販売されているお米や野菜に、放射性物質の心配はありません。子どもは外で遊んでします。
けれども震災直後の混乱や悲惨なイメージから、記憶が止っている方も多い、となると福島は危険なイメージのままです。
ですから、今の福島を正しく知って頂くことが大事です。
そして普通に福島のものを購入し、被災地としてではなく、おいしいものと美しい自然のある福島に、旅行や観光で訪れて欲しいと思います。

■「なぜ、DASH村がなくなるとあなたは悲しいのか? それは…」
葛尾村の被災前の人口は約1500人。2016年6月の避難指示解除後に村に戻ったのは150人で、将来も約300人までしか増えないという試算もある。
震災前からの過疎地。「人口も少なく、復興効率が悪い…だから存在する価値がないと言われたみたいだった」と、下枝さんは振り返る。
「しかし、それで本当に良いのか?」
下枝さんはDASH村を例にとって説明した。
「DASH村だって、TOKIOが暮らせなくなったから閉鎖するとなったら、『え〜〜〜っ!』って思うかもしれませんよね。それは、小さい時からテレビで見てた村のことを、みんなが覚えているからではないでしょうか。 その思い出は、村の見えない価値だと思うんです。


人口減少や地方の過疎化、それにともうなう様々な問題は、全国的なことです。震災で加速したのが被災地と言われています。
どこかのアホな復興大臣が、震災は東京でなくてよかったみたいな発言をしてましたが、被災地が自分の故郷、思い出の地であったらどう思うでしょうか。人口が少ない場所でよかったと言えるでしょうか?
被災地に限ったことではなく、困っている人を思いやる、出来る範囲で手助けをする。そんなちいさな心がけからでいいと思うのです。

このような落ち着いた報道はうれしいです。
何度でもいいますが、震災はあまりにおおきなできごとで、この記事も震災のごく一面です。復興のあり方に様々な考え方があることも忘れないでください。



東電・勝俣元会長ら3人、無罪を主張「津波、事故の予見は不可能」 福島原発事故で初の刑事裁判
朝日新聞デジタル  2017年06月30日

 東京電力福島第一原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された元会長の勝俣恒久被告(77)ら元同社幹部3人の初公判が30日、東京地裁(永渕健一裁判長)で始まった。3人はいずれも、検察官役の指定弁護士による起訴内容を否認し、無罪を主張した。
起訴状は、3人が原発の敷地の高さである10メートルを超える巨大津波に襲われて建屋が浸水し、原子炉を冷やす電源が失われて爆発事故が起きるのを予見できたのに、適切な津波対策を怠ったと指摘。

強制起訴の東電元会長ら30日に初公判 争点は津波への対策義務
産経ニュース-2017/06/27

 判断を分けるとみられるのが、国の地震調査研究推進本部(推本)が14年に示した地震予測に基づき、東電が20年に「最大15・7メートルの津波が到来し、事故が起きる可能性がある」と試算していたことへの評価。

福島では大きなニュースですが、都議選のどさくさであまり注目されてないのが…。
たぶん、自分はたまたま貧乏くじを引いてしまっただけ…おとなしくしてやりすごそう…そう思っているのでしょう。トップが責任をとらなくていいなら、いったい何のためのトップ、経営者なのかと思います。

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