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美のおもちゃ箱 河野保雄のコレクション展

2010年05月12日
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美術品コレクター河野保雄氏のコレクション展です。
個人が長年収集してきた作品は、ほとんどが小品です。

(パンフレットより抜粋)
この展覧会は、河野氏が「おもちゃ箱のように」という思いのもと、氏がこれまで独自の審美眼をもって収集した作品に、新たな出会いによって加えた作品を含めた約180点で構成されます。ジャンルを問わないユニークなものばかりで、河野保雄という個人のロマンや夢を代弁するものとして集められたものです。ゆえに、日本の近代美術史では決して語られないであろう作家の作品や、絵本の原画や版画、そしてガラス絵など、普段はあまり眼にすることのできない作品のみで構成されたたいへん珍しい展覧会になっています。

青木繁、岸田劉生など日本の近代洋画の巨匠から、イラストレーター、無名に近い作家の作品まで、様々ありました。
展示冒頭に河野氏のメッセージがありました。河野氏がその時々いいなと感じて収集してきたのがこのコレクションであり、これらは自分の趣味の歴史であるとのこと。
どの作品も対外的な価値より純粋に楽しむため、作品を前した河野氏をなんとなく想像できるような親密感のあるコレクションでした。

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竹久夢二の版画に、河野氏の著書から引用された言葉がありました。

小学生の頃は戦争で読む本がなかった。(通っていた)図書館のお姉さんが「君は少年倶楽部の絵が好きみたいだけど、こんなのどう?」と見せられたのが竹久夢二。作者の名前に「夢」という字があるだけで、もううっとりしていた。

娯楽も情報も少ない時代だからこそですが、「夢」という文字だけで「うっとり」できる、その創造力というかいじらしさにちょっとじーんときてしまいました。

巨匠の作品の合間に、中原淳一の少女絵、佃公彦の漫画や、童画の谷内六郎、私が子どもの頃教科書でもおなじみだった初山滋、いわさきちひろ、懐かしい作品もありました。

近年の作品だと長谷川利行、吉井忠、梅原龍三郎、

ガラス絵のコレクションは珍しいですよね。
いったいどうやって描くのだろう?理屈ではわかるのですが、なかなか想像できないです。
なかでも版画家清宮質文のガラス絵には引き込まれました。
内省的幻想的な世界、ガラスという素材が、こちらとあちらの世界をわける透明なバリアよう。ガラス窓から部屋をのぞいているような、あるいは出られない部屋の窓から外をみているような…そんなもどかしさを感じます。手が届かないからこそあこがれがつのるような。

美のおもちゃ箱 絵からきこえてくるもの 
河野保雄のコレクション展

郡山市立美術館
2010年4月17日(土)~5月16日(日)

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参考
第87回春陽展 清宮質文 特別展示
国立新美術館 (東京・六本木)
2010年4月14日(水)~4月26日(月) 20日(火)

清宮質文展-遠い日をおもうために
倉敷市美術館(岡山県)
2010年5月28日(金)-6月27日(日)


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