FC2ブログ

ピカソと20世紀美術の巨匠たち ルートヴィヒ美術館所蔵

2010年05月27日
ルートヴィヒ美術館(ドイツ・ケルン)については全くといっていいほど知らないのですが、名作も多数所蔵する大個人コレクションですね。
ピカソがメインとしても、個人コレクションなると全体としてバラバラに、一貫性がない印象を受けることもありますが、とてもバランスのいい企画展になっていて、楽しめました。

ptirasi

なんだかいってもやはりピカソ…ですかね。
ピカソが生きたのは、1881~1973年、長命で作品数も多いし、年代によって別の作家のように画風が違います。今回も年代の違う作品の展示となりました。
最近はピカソの、特に女性を描いた作品を見ると、この時つき合ってた女性は誰だっけ?タイトルのあとに入れといてや!…と考えるようになっています(笑)とどのつまり、画風=女…なわけで。

「グラスと果物のある静物(1908)」、ピカソは青年、すでに具象を極めています。全くいやになるほどうまいですね。
「緑色のガウンの女(1922)」は、チラシの左下の作品。
貴族出身のバレリーナ、オルガと結婚してセレブな暮らし、それまでのキュビズムから一転、「新古典主義」具象に戻ったころの作品。量感のある女性像からは安心感・安定感みたいなものが伝わってきます。
やがて、オルガとの上流階級の生活に飽き飽きしたピカソは、このあと複数の愛人と泥沼に突入。

(今月(2010.5)クリスティーズで101億円で落札された「ヌード、観葉植物と胸像」は、その頃の愛人の一人マリー・テレーズを描いた作品です)

多少落ちついた1940年代、ピカソは63歳で40歳年下の画学生フランソワーズ・ジローと出会い、事実上の結婚生活。
「読書する女の顔(1953)」は、そのジローがモデルですが、この年はジローがピカソの元を去った年。
寡黙な美女ジローですが、知的でうちに秘めた強い自我が感じられるような作品ですね。ピカソに対し、従属ではなく別個の人格としての距離感を感じるのは、あと付けの解釈なんですが(笑)

1022p
ピカソ「読書する女の顔」(1953)

ブラック、マティス、キリコ、ブラマンク、レジェ、カンディンスキーなど、小品ですが有名どころの作品もありました。
エミール・ノルデ「月光」、月と眼下に広がる平原と光る川、暗く美しい、しばらく見ていました。
モディリアーニ「アルジェリアの女」、彼の人物画の肌色は、現物を見ないとわからない色の筆頭、いつも素敵だなと感じます。
クレー「陶酔状態の道化」どこがどう陶酔で道化なのか?さっぱりわかりませんが、おもしろい絵でした。

p04
クレー「陶酔状態の道化」

シャガールの初期作品「妹の肖像」、人物が空を舞ういかにもシャガールな画風を確立する前、こんな画風だったんだなと。
エドガー・エンデ「小舟」、小説家ミヒャエル・エンデの父だそうです。なんとなく深読み…いや思索の旅とかに出なくては?…って感じに(←意味不明)
ポール・デルヴォー「森の精」…う~ん、これまで何回も見ているんですが、やっぱりデルヴォーは苦手かな(すまん)

抽象画の巨匠、ステラ、アルバースなども。
ポップアートでは、おなじみアンディ・ウォホール。ジャッキーのシリーズとか。
「ピカソと20世紀美術の巨匠たち」というタイトルにふさわしい、もりだくさんな内容でした。

ピカソと20世紀美術の巨匠たち  
ルートヴィヒ美術館所蔵

2010年5月22日(土)–7月11日(日)
宮城県美術館
関連記事
アート・美術館 | Comments(0) | Trackback(0)
Comment

管理者のみに表示