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山菜あいことイラクサの話

2018年05月09日
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山歩きをしていて、これは山菜の「あいこ」、癖もなく食べやすい…と教えてもらったので、私も収穫して食べてみることにしました。
我家の近所にも似たような植物(アカソ、ヤブマオなど)はあるけれど、茎の下の方が赤っぽく、トゲだらけのがそうだからと。
あいこはやわやわとした植物で、ぽきぽき折れますが、葉も茎も細く細かいトゲがあり、素手で触ると…痛がゆさといったら(汗)慌てて手袋をしました。
杉林で半日陰の湿った場所に育つそうです。この時期の柔らかい新芽はそのまま、大きくなったものは蕗のように茹でて皮を剥いて食べるそうです。
写真の上の方にあるのがあいこ、同じざるに載っているのは、今が旬のタラの芽とコシアブラ。

あいこは洗う時もチクチクして手袋ははずせません。
ところが加熱すると、あのトゲはどこにいったのか、口当たりのいい食材に。炒め物とみそ汁で食べましたが、癖もなく、ちょっと香りが違う葉もの野菜という感じで、おいしかったです。

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山菜 あいこ  イラクサ

山菜では「あいこ」など他の呼び名がありますが、植物名としてはイラクサのことです。
「イラクサ」と言えば、私が子ども頃に読んだアンデルセンの童話「白鳥の王子」に登場した植物を思い出します。
魔女の呪いで白鳥になってしまった王子の呪いをとくため、妹のお姫様がトゲだらけの「イラクサ」で、指を血だらけにしながら上着を編むというお話。

白鳥の王子 アンデルセン童話 <福娘童話集 きょうの世界昔話>
野のはくちょう - 青空文庫

これを読んだ子どもの頃は、イラクサなどという植物は知らなくて、バラのような鋭いトゲのツル植物みたいなもので、セーターを編むように作ったのかなと勝手に思っていました。
どのような翻訳だったかも覚えていませんが、今ネットで調べてみると原題は「野の白鳥」。
編むと思っていた上着は…
「足でふんで糸を取り、布におりあげて十一枚のシャツ」
「手をひどく刺して、火ぶくれにするほど痛かろうけれど、がまんして摘みとらなければならないだよ。そのイラクサをおまえさんの足で踏みちぎって、それを麻のかわりにして、それでおまえさんは長いそでのついたくさりかたびらを十一枚編まなければならない。そうしてそれを十一羽のはくちょうに投げかければ、それで魔法はやぶれるのだよ」
とあります。
なるほど、手が血だらけになるイラクサのトゲとはこれか…。
編むのではなく「織る」…だから長い時間がかかったのかと。

そしてイラクサを見ながら思い出したのは、同じイラクサ科の「からむし」です。茎から繊維をとり布を織るのが「からむし織」は、日本で古い歴史があるそうです。
調べてみると、ヨーロッパでも古くからイラクサの繊維で布を織っていたそうです。
アンデルセンの童話は事実に基づいていたんですね。
山菜あいこを食べる時は、皮を剥きますが、その皮の方に繊維があり、糸になり織物になるわけですね。
今日は勉強になりました!(笑)

ちなみに我家の近所の里山でみかける「アカソ」からも繊維がとれるらしい、やりませんが(笑)

カラムシ からむし織 - 福島県昭和村



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