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BS世界のドキュメンタリー「星の王子さまの世界旅」

2019年04月19日
BS世界のドキュメンタリー「星の王子さまの世界旅」
小説「星の王子さま」を翻訳し、失われゆく希少言語を次世代に伝えようというサハラ砂漠や北極圏、中南米やチベットの人々…“ことばの力”を追う、ファンタジックな旅。
子どもの心を失いかけた大人をドキリとさせるサン=テグジュペリのベストセラー文学が、ダリジャ語を使うサハラの遊牧民や、北極圏のサーミ人、エルサルバドルで民族語を失いかけた先住民の“教科書”となった。「井戸」「キツネ」「バラの花」など、その土地にない言葉も多いが、人々は類似の表現を編み出していく。4Kで撮影したダイナミックな景観に、「大切なものは、目に見えない」といった言葉が重なってゆく、至極の世界旅行。

原題 The Miracle of the Little Prince
制作 Pieter van Huystee Film (オランダ 2018年)
初回放送 2019年3月27日(水)午後11時00分~

録画したまま、見るのが遅くなってしまいましたが、とても深い内容。再放送は何度かあるはずなので、ぜひご覧になってほしいです。
美しい映像も見所です。

タイトルだけでは「星の王子さま」というだけで、どんなテーマかわかりません。
世界には数多くの消滅危機言語があり(日本ならアイヌ語など)、その名の通り、消えてしまう、使われてなくなってしまう言語を意味します。
共通の言語にしたほうが、なにかと効率がいい、私も子どもの頃はそんな風に思っていて、たとえば同級生ががエスペラント語(なつかし〜)に夢中になっていた時も、なるほどねえと感心していました。

しかし言語が消滅するということは、地球上には多数存在した先住民族、少数民族の固有の文化、言語が消えることであり、民族のアイデンティティをことでした。
消滅の多くは大国による差別や事実上の弾圧であったりします。言語や文化の多様性を失うことは、人権問題でもあるんですね。

番組には、公に使うことが禁じられても心のよりどころとして守ったきた人、差別により深い心の傷を負ってしまったり、弾圧の中でひっそり孫にに伝えた人々が登場します。

このドキュメンタリーは、そのような危機に瀕した言語の民族で、言語学者を中心として「星の王子さま」を民族の言語に翻訳する試みを取材したものです。
モロッコの砂漠の民ベルベル人、フィンランドのサーミ族、エルサルバドル、チベット語…
なぜ「星の王子さま」かというと、まず著作権が切れたため自由という前提があると思います。
そして固有の言語を「保存」「記録」するのではなく、生きた言語としてこれからも使っていくためです。異なる国や文化と交流し、該当しない言語は新たに加える、私たちが今使っている日本語もそのように変化してきました。

相手が、全く異なる西欧文化であることが、些末な障害や思惑を飛び越えてしまうかもしれない。
大事なのは、文化を守るために隔離するのではなく、生きた言語を通してこれからも育てていくということですね。

参考
消滅危機言語をなぜ守らなければならないのか ナショナル ジオグラフィック
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