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秩父山中 花のあとさき・最終章~ムツばあさんの歳月

2019年05月15日
秩父山中 花のあとさき・最終章~ムツばあさんの歳月~
2019年5月11日(土) 午後6時00分(90分)
秩父の山間にある小さな集落の物語。春、今は誰も住民がいないのに花が咲く。平成13年から取材を続け大きな反響を呼んだシリーズ「秩父山中・花のあとさき」その最終章。
秩父の山間にある楢尾集落では、今は誰も住民がいないのに、春、あちこちに花が咲く。ハナモモ、ツツジ、レンギョウ・・かつてここで暮らしていた小林ムツさんが植えた花々だ。ムツさんは、体の衰えで世話できなくなった斜面の畑に、一万本にも上る花を植えてきた。「畑が荒れ果てていくのは申し訳ない。せめて花を咲かせて、山に還したい」。ムツさんが85歳で亡くなって10年。思い描いていた花の風景が、春の楢尾に広がる。


「秩父山中 花のあとさき」は大好きな番組でした。
ムツさんが亡くなり10年、その後あの集落はどうなっているのかなと思うことがありました。
過疎と高齢化が進み、住む人がいなくなっていく限界集落は日本全国にあります。そうした集落の一つが、ムツさんが暮らしていた集落。
田舎では、訪ねれば誰にでもお茶をふるまい、おしゃべりに花が咲く。どこにでもいそうで、けれどもムツさんは無二の存在なのかもしれません。

高齢になり畑仕事もままならなくなってきたムツさん夫婦は、畑を一つずつ閉じ、花木を植えていました。
「もしいつか、山に人が戻ってきたら、きれいな花が咲いていたらどんなにうれしかろう」
ムツさんが亡くなり、唯一暮らしていた武さん夫妻が、ムツさんの意志を引き継ごうと、花の手入れをしてきましたが、その武さん夫妻も亡くなり、楢尾集落に住む人はいなくなりました。

先代が苦労して切り拓いた土地でも、山間地で農業を営むことは、経済的にも生活するにも難しい。子ども世代はここを離れていく。ごく普通の感覚、一般的な価値観であればそうなると思います。
よほどの志や起業家でもあれば別にしても。
だんだんと人がいなくなってしまうことも、また老いることも受け入れるしかないのです。
このまま集落が荒れ果てていくのもしかたがないのかもしれない。

ところが荒れたところも多いけれど、集落は今も美しい。住む人がいないとは思えません。
花や紅葉の頃はたくさんの人が訪れ、番組をきっかけにボランティアで手入れをする人もいる。
都会に出てしまったけれど、無人の家を折にふれ訪れ、手入れをしている子ども世代もいます…子ども世代と言っても、リタイア世代なんですが。
祭事も復活させようとしています。
朽ちていく家がそのままでも、誰も責めることはないと思うのですが。やっぱりそのままにはしておけないんですよね。この感覚はある程度年を重ねないとわからないかもしれません。

これから集落がどうなっていくのかはわかりません。
番組HPにディレクターのコメントが載っていて、これまでの歳月の重みが感じられます。

楢尾集落を見下ろす場面、対面の山にも集落があります。あの集落は人が暮らしているだろうか?とふと思います。
最近、テレ朝の「ぽつんと一軒家」をよく見ていますが、限界集落がたびたびでてきます。代々の畑を守りながら暮らすことの思いや苦労、守ってほしいと思いつつも、やむを得ない状況も多々ありますね。
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以前の記事(もう10年前!)
秩父山中 花のあとさき~ムツばあさんのいない春~ 2009年07月21日

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ドキュメンタリー | Comments(2) | Trackback(0)
Comment
No title
初めまして。
2年半前に「ムツばあさんのいない春」をたまたま視聴して感動した私。
その後、川口まで過去の番組を視聴に行き、春や秋に楢尾を訪れたりしていましたが、徐々に寂れていく無人の集落を見るのは、花々が美しいだけに一層哀しいものがありました。
今回、タイトルからして予感はありましたが、新井さんも亡くなられていたのですね。
「勝手にボランティア」は結構衝撃でしたが、
「ムツさん基金」でもあったら維持のための寄付ぐらいならできるのになあ、などと考えることぐらいしかできない自分が情けないです。
心に残るシリーズでしたが、今回で終了、なのでしょうね。
(おそらく)同じような思いでこの番組を見守って来た方がいらしたことが嬉しく、思わずコメントいたしました。
>みみこさん
初めまして、コメントありがとうございます。
みみこさんは楢尾にいらっしゃたんですね。私ももう少し近かったら行ったかもしれません。
…そうですか、やっぱりさびれてきてますか。
親族の方やボランティアが入っても、限界がありますね。残念です。
美しい景色も人がいてこそですからね。

私はたまたま初回の頃から見ていて、歳月の流れを否応なく感じています。
これからどうなっていくのか。きれいなままでいてほしいですが、無人のまま公園なることには、別の土地になるようで少しだけ抵抗もあります。
同時に、私は福島県の田舎でも、そこそこ交通の便に恵まれているところに住んでいますが、少し山あいにはいれば、限界集落は珍しくありませんので、人ごととは思えません。
仕方がないとおもいつつ、わりきれない、みなそう感じているのでしょうね。


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