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ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道

2019年08月12日
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日本・オーストリア外交樹立150周年記念
ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道

国立新美術館 
2019年4月24日(水)~8月5日(月)

先月見てまいりました「クリムト、シーレ 世紀末への道」東京はとっくに終わり、現在大阪で開催中。

 本展では、時代を18世紀中頃にまでさかのぼり、のちのウィーン工房に影響を与えたビーダーマイアー時代の工芸や、芸術都市へと発展する起源となった都市改造計画など、ウィーン世紀末文化に至るまでの歴史背景にスポットライトを当てます。絵画や工芸はもちろん、建築、デザイン、インテリア、ファッション、グラフィックデザインなど、当時の写真や資料、本展のために特別制作したウィーン市の都市変遷映像など、“芸術の都”ウィーンで育まれた芸術世界を網羅的にご紹介します。

 クリムト、シーレ、ココシュカらウィーン世紀末の巨匠が遺した作品の数々を一挙、ご紹介します。クリムトが最愛の女性を描いた≪エミーリエ・フレーゲの肖像≫をはじめとする油彩画に加え、素描、ポスターなどのグラフィックを通して、モダニズムの黄金時代を築いた作家たちの作品世界に深く迫ります。  また、クリムトに影響を与えた画家ハンス・マカルト(1840-1884)による1879年の皇帝フランツ・ヨーゼフと皇后エリーザベトの銀婚式記念パレードの絵画、作曲家アルノルト・シェーンベルク(1874-1951)が描いた絵画作品なども見どころです。


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フランツ・ルス(父)《皇帝フランツ・ヨーゼフ1世》1852年 油彩/カンヴァス
フランツ・ルス(父)《皇后エリーザベト》1855年 油彩/カンヴァス

目玉はなんと言ってもクリムトですが、18世紀、地方都市だったウィーンが華やかな都になっていく歴史など、あまり知らなかった内容も。
美女の誉れ高いエリザベートの肖像画もありました。
フリーメイソンもこの頃誕生したんですね。

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ビーダーマイアー時代のウィーン

19世紀前半、ビーダーマイアー時代のウィーンの調度品など、驚くほどシンプル。
シューベルトのメガネなど、レアな展示もあります。

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マクシミリアン・クルツヴァイル《黄色いドレスの女性(画家の妻)》1899年 油彩/合板

とても印象的だった黄色いドレスの女性。

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グスタフ・クリムト《パラス・アテナ》1898年 油彩/カンヴァス

そしてクリムトによる新しい芸術運動「ウィーン分離派」の誕生。
パラス・アテナはその象徴として描かれた作品。
「芸術と学術の庇護者、女神パラス・アテナは、手には「ヌーダ・ヴェリタス(裸の真実)」の化身を持ち、首には恐ろしい風貌のゴルゴンを纏った姿で描かれています。」
胸元の金の顔はゴルゴン、見る人を石に変えてしまうとギリシャ神話の怪物。笑顔が恐い。
金箔を施された豪華な作品、そして強くて、全体として恐い作品、闇の世界へ連れてかれそうな気がする。
今の時代では、人気画家クリムトの代表作として見ていますが、当時とすれば、主流から外れるという気概や、なにものにも惑わされないぞという強い気持ち、そういうことの表れなのかもしれません。

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グスタフ・クリムト《エミーリエ・フレーゲの肖像》1902年油彩/カンヴァス

クリムトと(精神的に)もっとも親しかった女性エミーリエ・フレーゲ。思った以上に大きい。そして撮影OK。
どこから見てもクリムトなんですが、この頃の作品に常に漂っているエロスや死のイメージがあまり感じられません。
一人の人間としてしっかりと捉えているというか、男女の関係があったとしても、それよりも友情や信頼を感じます。

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エゴン・シーレ《自画像》1911年 油彩/板

楽しみにしていたエゴン・シーレ。常に性と死がつきまとう作品は、実際目の前にしてもそうでした。
作品から早世の相があふれているとうか、命を絞り出すような作品をどう受け止めていいのか、ちょっと時間下さいって感じです。
クリムトを尊敬していたシーレ、似てないようで二人には、死とエロスという共通点があり、素描の多くに見られる、あからさまな性的描写はかなり近いです。

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エゴン・シーレ《ひまわり》1909-10年 油彩/カンヴァス

生命力あふれるひまわりも、シーレが描くと枯れ、いびつさと死が全面に。
そのようにしか描けない、それがシーレ。

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