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桐の花

2020年05月22日
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君をみていくとせかへしかくてまた 桐の花さく日とはなりける
いつとなくいとけなき日のかなしみを われにおしへし桐の花はも
いととほき花桐の香のそことなく おとづれくるをいかにせましや
芥川龍之介

ずっと思い続け、今年もまた桐の花が咲く季節になった。
幼き日の切なさをいつまでも思い出させる桐の花よ。
遠くから桐の花が香ってくるのをどうしたらいいのだろう。

芥川龍之介が結婚まで考えものの反対され破局したた幼なじみを思い詠んだという。
桐の花の香りとはどんなものでしょうか?
高い梢の花から香りが漂ってくるなら、強い香りのはずだけれども、私には記憶がありません。

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桐の花は、木に咲く花としてはとても大きくてきれいです。子どもの頃からあこがれていて、手に取ってみたいと思っていましたが、高い梢に咲く花には手が届かず、もどかしい思いをしていました。
あの、おもちゃのガラガラみたいな実も取ってみたい…。
この桐はずいぶん低い位置に咲いてはいるけれど、やっぱり手は届かない。
大人になっても梢の高さは変わりません。

欲しいと願っても、手に取ることはできないのだな…という思いが、龍之介の成就しなかった恋に、少しだけ近づけた気がしました。

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