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「コケの謎-ゲッチョ先生、コケを食う」 盛口満

2009年01月10日
現在沖縄在住の盛口満は、自由の森学園の理科教員時代から、動植物をめぐる本を数多く出しています。
自他共に認める「生き物好き」、身近な生き物を中心に、自分自身が見たもの感じたこと体験したことのみを書いています。もちろんきちんとした理系の基礎知識があってのことですが、専門書よりはエッセイに近く、研究者と言うよりは好奇心旺盛な小学生(…失礼)みたいな視点で、著書はどれも楽しい。たとえば昆虫好きの小学生がそのまま大人になった、そんな感じです。

盛口によれば、子供の頃生き物好きでも、大人になるにつれ卒業するのが普通で、ますます好きになっていってしまう人を「生き物屋」と言うらしい。つまり「オタク」…ですね(笑)
当然それは細分化されており、「虫屋」「鳥屋」(もちろんここから更に細分化)「どんぐり屋」「骨屋(むやみに骨を集めたくなる)」、「ヘビ屋」「貝屋」「キノコ屋」「ダニ屋」…とまあ、延々細分化されていくらしいです(汗)

当然「コケ屋」は、コケばかりを追い求める人達で、コケを見て「カッコイイ」だの「カワイイ」だのと口にする人達です。盛口はたまたま知り合った「コケ屋」の不思議な行動が気になり、コケの世界に足を踏み入れます。
コケは、「水中の藻」と「陸上の種子植物」の間にある「植物の両生類」というような存在で、原始的な植物、コケ類は更に部門が分かれ、様々な種類がありますが、キリないので略。
日本産のコケは1600種程ですが、実際に知られているのは2.3種類くらいだと言われています。たしかに私が思いつくのは、スギゴケ、ゼニゴケくらいですね。

本書のは、コケについて学ぶということではなくて(もちろん学べますが)、盛口が新しい世界にどうはまっていったか…その過程がおもしろいところです。
そして次々登場するコケ屋達が、みんなユニークで、読んでいて飽きない。
コケを求めて、近所の山へ墓地へ、自分生まれた土地千葉へ、友人宅の裏庭をかぎまわり、また京都の三千院では地面ばかりを見て三千院は全く見なかったり。
まあ、オタクとはそういうものですね。(だいたいオマエは、スケヲタじゃないかと言われそう)

盛口はコケを見ておもしろいと思い始め、ついに「かわいらしい」などと言い出します。りっぱなコケ屋の誕生ですね。
私がコケ屋になるとは思えませんが、この間、町を歩いていて、何もない(ように見えて、隅っこにコケがある)歩道ををじっと見たりして…ああいかん、これでは変な人と思われてしまう。
変な人ならいいですが、アブナイ人とだけは言われないようにしたいですね(笑)
ついでに市民の皆さんへ、全てのオタクにご理解を。

コケの謎―ゲッチョ先生、コケを食うコケの謎―ゲッチョ先生、コケを食う
(2008/07)
盛口 満

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